石の街の記憶
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/16 21:34:33
古い窓からは 港の波がみえた
きみはしづかに 絵の具の箱をひらき
見慣れたレンガの 翳(かげ)るゆくへを
だまりながら ただ見つめていた
きみはしづかに 絵の具の箱をひらき
見慣れたレンガの 翳(かげ)るゆくへを
だまりながら ただ見つめていた
人びとの声は 風のやうに通りすぎ
坂道には つめたい雨がふりそそぐ
食べるための日々の にがさのなかで
きみはひそやかに 光をあつめていた
坂道には つめたい雨がふりそそぐ
食べるための日々の にがさのなかで
きみはひそやかに 光をあつめていた
いまはもう 筆をおいた部屋のなか
まぶたを閉じれば あざやかにひらく
あの夏の日の 白くかがやく尖塔(せんたふ)
まぶたを閉じれば あざやかにひらく
あの夏の日の 白くかがやく尖塔(せんたふ)
それはだれも知らない きみだけの画集
こころのなかに建つ 美しい幻影(まぼろし)
夕暮れの街に やさしくあかりが灯る_
こころのなかに建つ 美しい幻影(まぼろし)
夕暮れの街に やさしくあかりが灯る_




























