六月の雨のなかの惜別
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/20 21:48:44
六月の雨は しづかに降りつづき
あぢさゐの森を ふかく濡らしてゆく
うつろふ花びらの あをい影のなか
わたしのこころは ひとり迷つてゐる
あぢさゐの森を ふかく濡らしてゆく
うつろふ花びらの あをい影のなか
わたしのこころは ひとり迷つてゐる
あなたの言葉は ひとしづくの露
葉すゑに震へて すぐに消えてしまつた
呼びかける声は 霧にさへぎられ
冷たい風だけが 黄昏を渡る
葉すゑに震へて すぐに消えてしまつた
呼びかける声は 霧にさへぎられ
冷たい風だけが 黄昏を渡る
薄暗い雨の光が あわく差し込んで
もう戻らない日日の 遠い面影を
あぢさゐのなかに ひつそり浮かびあがらせる
もう戻らない日日の 遠い面影を
あぢさゐのなかに ひつそり浮かびあがらせる
灯りはすべて消え去り 暗い森の奥
やるせない追憶に 涙を隠しながら
わたしは終らない雨の音を ただ聞いてゐる
やるせない追憶に 涙を隠しながら
わたしは終らない雨の音を ただ聞いてゐる



























