風と追憶つゐをく 雨の停車場1
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/20 22:22:24
煙(けむ)る五月の 雨のなかを
ひとつの列車(れつしや)が 遠ざかつてゆく
君を見送りし 灰色のホオムには
ただ冷たき 水たまりの光りて
ひとつの列車(れつしや)が 遠ざかつてゆく
君を見送りし 灰色のホオムには
ただ冷たき 水たまりの光りて
僕らのあひだを 流れたる時間は
いつも少しだけ 翳(かげ)を帯び
さよならの 一言(ひとこと)さへ
外套(ぐわいたう)の隠しに 収めたるままなりき
いつも少しだけ 翳(かげ)を帯び
さよならの 一言(ひとこと)さへ
外套(ぐわいたう)の隠しに 収めたるままなりき
されど 傘をすぼむれば
あの日の青き 記憶(メロヂイ)の甦(よみがへ)る
それは けつして消ゆることなき
僕らの、小さき約束
あの日の青き 記憶(メロヂイ)の甦(よみがへ)る
それは けつして消ゆることなき
僕らの、小さき約束
君は 車窓(まど)のむこうで気づきしたらうか
濡れたるベンチに ぽつんと残されし、あの白き花に
濡れたるベンチに ぽつんと残されし、あの白き花に



























