風と追憶つゐをく長崎(みなと)の坂道3
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/20 22:25:33
石畳(いしだたみ) 濡れたる坂を
ひとり登れば 異国の薫(かお)り
海のひろが(が)る 崖(がけ)の上(へ)には
ただ群青(ぐんじやう)の 夜(よる)の迫りて
ひとり登れば 異国の薫(かお)り
海のひろが(が)る 崖(がけ)の上(へ)には
ただ群青(ぐんじやう)の 夜(よる)の迫りて
遠き汽笛の 掠(かす)れたる声
船の灯(ともしび) 窓にまたたき
さよならの 代(か)はりの接吻(くちづけ)を
あの日 潮風(かぜ)に奪はれたるままなりき
船の灯(ともしび) 窓にまたたき
さよならの 代(か)はりの接吻(くちづけ)を
あの日 潮風(かぜ)に奪はれたるままなりき
されど 異人館(いじんくわん)の
古びしピアノの 聴こゆるは
それは けつして消ゆることなき
僕らの、小さき約束
古びしピアノの 聴こゆるは
それは けつして消ゆることなき
僕らの、小さき約束
君は 波止場(はとば)のむこうで気づきしたらうか
寄せては返す 白波のなかに、ぽつんと消えゆく 幻影(まぼろし)よ
寄せては返す 白波のなかに、ぽつんと消えゆく 幻影(まぼろし)よ



























