バラ色の庭園にて
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/24 10:33:19
深い河のゆくへを だれも追はうとはしないやうに
この岸辺のしづけさを おとづれる者もゐない
ただ僕ひとりが 草をふみわけて行き着いた
誰も知らない 秘密のバラ色の庭園(には)よ
あふれるほどの花びらが 夕映えのやうにひらいて
あまい香りは 僕の記憶の古傷をあたたかく包む
けれどここには 僕をよぶ「おまへ」の聲はなく
ただ静かな風だけが 僕の孤独の髪をなでてゆく
あまい香りは 僕の記憶の古傷をあたたかく包む
けれどここには 僕をよぶ「おまへ」の聲はなく
ただ静かな風だけが 僕の孤独の髪をなでてゆく
あぁ 深い河の水音(みづおと)が 遠くできこえる
すべては過ぎ去り 二度と還らない時間のやうに
この美しい園(その)もまた やがて闇に溶けるのだらう
すべては過ぎ去り 二度と還らない時間のやうに
この美しい園(その)もまた やがて闇に溶けるのだらう
僕は独り バラの雫を指さきにうけて
まだ見ぬ明日のために 小さな祈りをささげてゐる
沈黙の河のほとり ただひとつの夢を抱きしめながら
まだ見ぬ明日のために 小さな祈りをささげてゐる
沈黙の河のほとり ただひとつの夢を抱きしめながら




























