六月の窓4
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/06/25 11:10:55
かすむ六月の雨は パステル画のやうに
ひっそりとした湖畔の宿を あわく包み
窓辺に寄せるさざ波は 古いオルガンのやうに
しづかなしづかな律動(リズム)を くりかへしてゐる
ひっそりとした湖畔の宿を あわく包み
窓辺に寄せるさざ波は 古いオルガンのやうに
しづかなしづかな律動(リズム)を くりかへしてゐる
ふと雲がひらけて 鏡のやうな水面のうへに
やはらかな七色の虹が 夢のやうに架かるとき
ひとつの孤影が 濡れた葦のしげみを縫って
ゆくへも定めず ひとり遠くへ歩み去る
やはらかな七色の虹が 夢のやうに架かるとき
ひとつの孤影が 濡れた葦のしげみを縫って
ゆくへも定めず ひとり遠くへ歩み去る
森の奥へと消えてゆく そのうしろ姿は
いつか失はれた 美しい面影のやうに
ただひとすぢの切なさを 水際(みづぎは)にのこして
いつか失はれた 美しい面影のやうに
ただひとすぢの切なさを 水際(みづぎは)にのこして
私はただ 古い寄木細工の椅子に腰かけ
消えゆく虹の色彩(いろ)と 孤影のゆくへを
寂しいこころで いつまでもみつめてゐる
消えゆく虹の色彩(いろ)と 孤影のゆくへを
寂しいこころで いつまでもみつめてゐる




























