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鳰の浮巣


鳰(にお)は京都を中心に関西の言葉で、カイツブリの名前。

でも、最近は知ってる人も少ないだろうから、古語ということになるか。

カイツブリは、江戸時代の絵図に残っている言葉で、江戸での鳰の呼び名。

それで、現代では「カイツブリ」が標準和名になったわけだ。


古い俳句、短歌の季語として「鳰の浮巣(におのうきす)」がある。
大雑把に言えば「夏」の季語らしいのだが、細かくいうと5月あたりを表す。

カイツブリは夏の間ずっと巣を作り続けているのだが、最初の巣が大きく立派に完成して、雛達が生まれるころが5月だから、5月の季語になったのだろう。

古語辞典の「鳰の浮巣」の項では、「水に浮いているように見えるので、浮巣と呼ぶ」みたいな解説。

だがしかしっ!


…前置きが長くなってしまった。

今日も帰りに池によってカイツブリの巣を見てきた。
残念ながら確信は持てないが、一応、3個の卵が見えた。もしかしたら4個あるかもしれないが、直接見えたのは3。

それで、今日嬉しかったのは、ツガイが卵を温めるのを交代する様子が見られたこと。

親が入れ替わりで巣を降り、巣に登る。
この時、フワッと巣が揺れた。巣は水に浮かんでいるので、親が乗り降りすると、船のようにゆらりと動くのだ。

「浮いているように見える」ぢゃなくてっ!
本当に浮いているのだ。

その様子はなかなかカッコいいものだ。

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