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こんぺいとうと空に消えた日

茜色が群青に侵食されゆく逢魔が時。私たちは見晴らしの丘に座り、ガラス瓶に詰まった星の欠片を手のひらに転がしていた。

「これ、本当の星にならないかな」

君は唐突にそう言って、黄色のこんぺいとうを一つ、高く宙へ放り投げた。 放物線を描いて落ちてくるはずの小さな砂糖菓子は、夕闇の境界線でふっと瞬き、重力を失ったかのように夜空の深淵へと吸い込まれていった。西の空に一番星が産声を上げたのは、まさにその時だった。

「あっ」と私が驚いて隣を振り返ると、そこにはもう君の姿はなかった。 風に揺れる夏草の音だけが、静寂をより一層際立たせている。芝生の上に転がった空のガラス瓶と、私の舌に残る微かな甘さだけが、数秒前まで君が確かにそこにいたことを証明していた。

こんぺいとうが空に消えたあの日から、私は夜空を見上げるたびに、透き通るような孤独と、甘い痛みを抱きしめている。 空へ還った君は今も、あの星々の間で無邪気に笑っているのだろうか。

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2026/08/10 12:22
素敵な物語ですね。



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