午前二時の、歪んだステップ
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/10 10:58:18
真夏の月は、やけに厳格な輪郭で
ベランダのプラスチック椅子を照らしつけている。
ベランダのプラスチック椅子を照らしつけている。
冷えた缶ビールを額に当てても、
容赦ない熱気は、脳の芯までふやけさせる。
今日やると決めていたことの半分も、
この茹だるような暗闇のなかに消えていった。
容赦ない熱気は、脳の芯までふやけさせる。
今日やると決めていたことの半分も、
この茹だるような暗闇のなかに消えていった。
「確かなことなど、何ひとつない」
誰かのセリフを気取ってみるが、
一番確かじゃないのは、他ならぬ俺の記憶だ。
数時間前の決意さえ、
氷の溶けたグラスの底へ、あっけなく沈んでいく。
誰かのセリフを気取ってみるが、
一番確かじゃないのは、他ならぬ俺の記憶だ。
数時間前の決意さえ、
氷の溶けたグラスの底へ、あっけなく沈んでいく。
他人の嘘を暴くのは、さして難しくない。
だが、自分という最大の嘘つきを、
どうやって追い詰めればいいのだろう。
約束を忘れ、時間をはぐらかし、
自分さえ当てにならない、この決定的な適当さ。
タキシードを裏返しに着たような、滑稽で、苦い孤独。
だが、自分という最大の嘘つきを、
どうやって追い詰めればいいのだろう。
約束を忘れ、時間をはぐらかし、
自分さえ当てにならない、この決定的な適当さ。
タキシードを裏返しに着たような、滑稽で、苦い孤独。
ぬるい風が、カーテンを頼りなく揺らした。
見上げる空、あの月だけが、
狂いのない軌道で夜を渡っていく。
置いていかれた俺は、ただの迷子だ。
まあ、それも悪くない。
狂いのない軌道で夜を渡っていく。
置いていかれた俺は、ただの迷子だ。
まあ、それも悪くない。
俺はブーツの踵を鳴らし、
答えの出ない夜の街へ、もう一歩だけ踏み出した。
答えの出ない夜の街へ、もう一歩だけ踏み出した。

























