忘れな草の夏
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/10 17:00:51
青い小さなともしびが
ひっそりと 野原のすみにともる。
それは、あなたがのこしていった
わすれな草の、かなしい瞳。
ひっそりと 野原のすみにともる。
それは、あなたがのこしていった
わすれな草の、かなしい瞳。
風はわたしたちのあいだを通り、
かすかな記憶のにおいをはこぶ。
光のなかにとけてゆく日々を、
わたしはただ、じっとみつめていた。
かすかな記憶のにおいをはこぶ。
光のなかにとけてゆく日々を、
わたしはただ、じっとみつめていた。
あつい夏の日の ひるさがりに、
あなたは遠い雲の峰をゆびさした。
あの白い雲のむこうには、
もう、もどらない時間が待っている。
あなたは遠い雲の峰をゆびさした。
あの白い雲のむこうには、
もう、もどらない時間が待っている。
さようなら。
つぶやく声は、風にかき消され、
ただ、青い花びらだけが、
わたしの心のなかに 咲きつづける。
つぶやく声は、風にかき消され、
ただ、青い花びらだけが、
わたしの心のなかに 咲きつづける。

























