追憶の駅
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/08/16 10:34:50
雪はしんしんと 古い硝子窓に降りつもり
汽車はただ 独りきりの私をのせて走る
いまも耳の奥にのこる あの哀しげな汽笛は
失はれた昭和の 夜のまぼろしだつたらうか
汽車はただ 独りきりの私をのせて走る
いまも耳の奥にのこる あの哀しげな汽笛は
失はれた昭和の 夜のまぼろしだつたらうか
眼を閉じれば そこはいつでも夢の国
あなたは昔のままの やさしい姿で佇み
何も言わずに 私の手を握りしめてくれる
そのぬくもりだけが いまの私のたからもの
あなたは昔のままの やさしい姿で佇み
何も言わずに 私の手を握りしめてくれる
そのぬくもりだけが いまの私のたからもの
けれど汽車が 夜明けの凍える野原にさしかかるころ
汽笛の音とともに 夢はあわく消え去つてゆく
私はまた 独りきりの旅人に立ちかえる
汽笛の音とともに 夢はあわく消え去つてゆく
私はまた 独りきりの旅人に立ちかえる
いまはもう走らない あの青い夜行列車
私は今夜も 雪のふる音をききながら
夢のなかのあなたに逢いに 旅立つのだつたらう
私は今夜も 雪のふる音をききながら
夢のなかのあなたに逢いに 旅立つのだつたらう

























