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夏のホラー映画 ドクタースリープ

夏なので、ホラー映画みました。いやーこのドクタースリープはあんまり怖すぎて人におすすめできないかも。って思いました。怖かった。


シャイニングの続篇
 有名なオーバールックホテルで発狂するジャックのでてくるシャイニングっていう映画の続篇なんですね。そのシャイニングっていう映画では、不可解さが凄かったんですね。でも、続篇のドクタースリープでは、そのシャイニングの謎みたいなものを、もっと切り込んで明快に描いた印象がありました。そのせいで、というか、そのおかげで、というのか、シャイニング原作にあった「深い謎と深読みできる余地」みたいなのは薄まって、善と悪のバトルみたいな、前よりわかりやすいストーリー展開になっていました。どっか日曜の朝のヒーローアニメみたいなわかりやすい構図が展開されていて、ホラーの奥ゆかしさより、ヒーローアニメのような勧善懲悪アニメのノリがありました。シャイニングという能力について、前作ではあんまりハッキリ言及しておらず、そのせいでというか、そのおかげというか、色んな考察の深み、余地があって、とんでもなく楽しかったんですけど、ドクタースリープでは、シャイニングの能力とはこうである、そしてこんな事ができるのである、みたいな事を、続篇でかなりはっきりと暴露してありました。その暴露さが、前作のシャイニングでもやもやして謎が謎のままだった人たちには、「そういう事か」みたいなスッキリ感があったかもしれません。

シャイニング
 前作のシャイニングでは、ダニーを中心にシャイニングという超能力があることを示唆していましたが、ドクタースリープでも、大きくなったダニーは普通に壁と会話したり、相手の中に入ってみたり、腹ペコ幽霊を箱に詰め込んで死にかけた時に相手にけしかけさせたり。ダニーが超能力者としてとんでもなく、ローズっていう女性の超能力者と対等に戦います。アブラという新キャラも超能力者で、大変なことに首を突っ込んで戦います。シャイニングというのは、一体なんなんでしょう。争うための能力なんでしょうか。なんなんでしょうか。

ダニーとローズにできること
 ダニーはアブラを、ローズは自分の部下を、自分の思い通りに動かします。協力という言い方もできますが、ダニーはアブラの精神をのっとるかのごとく動かします。ローズもローズで、自分の手足の様に人を仲間にして命令していきます。ダニーもローズも、やってることは大体同じです。しかしダニーはその力を、自分を求めている人、死を克服したい人につかい、ローズは絶対にローズを求めていない子供に、強制的に自分の力を使います。なんてことでしょう。最終的に、ジャックの子供のダニーも、ジャックと同じように、運命的に、オーバールックホテルの中で、小さな子供に斧をふりまわしますが、ドクタースリープという映画が異常なまでに奇跡的にホラー映画なのに、不思議なシーンだったのが、あ、ネタバレになるのでネタバレしたくない人みないでね。

不思議なシーンだったのが、アブラが無抵抗で逃げないことに、ダニーが正気に戻るところ。あのシーンはちょと、普通のホラーの王道パターンと違うものがあったな。と思いました。普通は古き良きシャイニングと同じように、発狂した男は発狂したままでしょう。でも、ダニーはアブラを傷つける前に、アブラの前で正気に戻りました。あれは一体…。なんの理由があって?と思いました。なんの理由があったんでしょう?私はそれが知りたいです。正気を失いかけたダニーが、どうして正気に戻ったんでしょう。あのシーンには、あまり伏線も整合性もなく、なぜ?が終わりませんでした。なぜ父親ジャックはそのまま狂ってしまい、ダニーは正気に戻れたんでしょう。そこを知りたかったです。でもその理由は、わかりやすい形では映画で説明されませんでした。ダニーの中には、優しいお母さんの記憶が神への信仰レベルで刻まれていた。それが理由なのかな…と思うと、本当にダニーという少年の一生ときたら(´;ω;`)涙泣くしてみれませんでした。ダニーの人生の壮絶な不幸と被害と苦しみの深さと、燃え盛る炎を怖れないでいられるほどに強い母への深い、もはや精神異常レベルの常軌を逸した迫りくる死の中でのあの母への愛の強さ。それがダニーの中にあったものだったから、ダニーは大丈夫だったんでしょうか(´;ω;`)そうなんでしょうか(´;ω;`)?そうだとしたら美しすぎるホラー映画でした。あんまりホラー映画であんなにも美しすぎる常軌を逸したマザコン、という言葉すら弱い、母への愛。心頭滅却すれば火もまた涼し、といいますが、その心頭滅却した落ち着いた愛の姿みたいな、そのダニーの記憶の幻影、それがあまりにも真実だったんでしょうか。ダニーはその結果、アブラのシャイニング箱の中に納まる人物になってしまいました…(´;ω;`)という事なんでしょうか?すべてに説明が不足しがちなのが、この映画です。でも、その説明なしな感じが、不可思議で謎で色々間違える余地がいっぱいあっていいですね。

ダニーとローズは枯れてしまったのか
 ダニーとローズは、ダニーが箱を開けた事によって、二人とも枯れてしまいました。あの箱ってなんなんでしょう。ローズがいうにはダニーの中に人格が複数いる、とのこと。てことは、ダニーにとって箱とは、ダニーの中の多重人格的な人格だったんじゃないでしょうか。多重人格って、強い精神的ストレスによって引き起こされる場合が多いそうです。そう考えると、子供のころに父親が自分を殺そうとして発狂して死ぬっていうダニーの幼い頃を考えると、辛すぎる壮絶な人生を考えると、そうもなろうと思うと、悲しすぎる話すぎ。そのダニーが、自分の中の封印した人格を外に出した、その結果、ローズを圧倒したが、自らも闇に圧倒されてしまう。っていうような暗喩だったのかもしれません。そう考えると、なんでその、人格の統合が崩れた半狂乱のダニーが、アブラと一緒にいるだけで、正気に戻ったんでしょう。やっぱりあのシーンというか、アブラとダニーの二人、アブラがダニーを治癒した事が、私には映画史に残る驚愕のシーンではないかと思いました。アブラのスピンオフでアブラっていう少女がどんな少女で、なんでダニーを治せたか、ダニーの能力とは何か。もっともっと深堀してもっとみたいと思いました。ホラー映画に「なおす」っていう特徴もったキャラ、珍しいから(笑)だいたい「壊す」人しかでてこないのが、ホラー界隈なのに(笑)とてもとても、ホラーにでてくるにしては、珍しいキャラクターなのが、アブラでした。彼女はドクターのようでした。ダニーが正気に戻った方法を、アブラの治癒の方法を、理由を、もっと知りたいと私は強く思いました。ダニー、なんか最後安らかな顔していて、それがまだ救いです。

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