新涼の月によせて
- カテゴリ:小説/詩
- 2026/09/06 22:06:39
明るい月が 静かに昇る
硝子窓の向かうの 薄青い夜の中に
微かな風が 薄の葉を揺らし
私の部屋の 灯火を吹き消す
硝子窓の向かうの 薄青い夜の中に
微かな風が 薄の葉を揺らし
私の部屋の 灯火を吹き消す
暗がりのなかに 朽ち葉の匂ひが満ちて
どこかで 小さな虫が鳴いてゐる
それは 一つの優しい記憶のやうに
冷たい光を 床の上に広げる
どこかで 小さな虫が鳴いてゐる
それは 一つの優しい記憶のやうに
冷たい光を 床の上に広げる
溢れるほどの 悲しみのやうな
冷えまさる夜気に 身を浸しつつ
私は 去りゆく季節(とき)を想ふ
冷えまさる夜気に 身を浸しつつ
私は 去りゆく季節(とき)を想ふ
見上げれば 淡き銀河の流れて
月は 何も語らずに座してゐる
その影が 手のひらに零れるまで――ただ 涙のやうに
月は 何も語らずに座してゐる
その影が 手のひらに零れるまで――ただ 涙のやうに
























