Nicotto Town



昔のお話


20年ほど前に、スキーがマイブームだったころ・・・・・・
まだ学生だったのですが、ほとんどバイトばかりの日々を過ごしてました・・・・
そんなバイト仲間達と、冬にはよくスキーに行きました。
月に2~3回、だいたい日帰りでしたが、年に1~2回だけ、
泊りがけで行くこともありました。これは、その時の話です・・・・・・・

泊まりで行く場合、ワンボックス車に6~8人ほど乗り込んで行きました。
その時も7人で、蓼科へ1泊2日のスキー旅行でした・・・・

早朝に到着して、一日滑って楽しんだあと、泊まる民宿で夕飯を食べて、
夜の温泉街を、全員でブラブラしていた時、
突然、「パーーン !!!」 と、大きな音!
うっすら夜空が明るくなり、そちらを向くと、なんと花火でした !!

雪を被った宿の屋根が並んでいる向こう側の夜空に、
パラパラと光の尾を引きながら、ゆっくりと落ちていきました・・・・
その後も、引き続き打ちあがり、花火大会があるのだとやっと理解して、
大勢の人たちが見上げる通りで、僕たちも一緒に楽しんでいたのですが・・・・

ふと気づくと、花火が見えている夜空の下にある民宿の二階の窓で、
ガラス戸と障子がしまったまま、中の明かりが見えている部屋の中に、
時々うつる、若い女性のような人影・・・・・・
どうやら、その部屋の宿泊客みたいでした・・・・
いきなり立ち上がり、おそらく音楽に合わせて踊っているようで、
腕や腰、頭をフリフリ、またしゃがむ・・・・座ると、通りからは見えなくなりました・・・・
少しすると、また立ち上がり踊ってしゃがむ・・・・

他の人たちは、気付かないか、気にしてなかったみたいでしたが、
僕らの仲間は、そちらの影に注目するようになって・・・・・・

花火が上がると、通りから喚声があがってましたが、
僕等7人だけ窓に影が映り、踊りだすと喚声を上げるようになりました。

やがて、周りの人たちもだんだんと気が付いてきて・・・・・
3~4回目ころには、通り中の、およそ6~70人ほどが、
花火のタイミングではなく、影が踊るタイミングで喚声を上げていました !

その影の人物は、花火の喚声を、まさか自分に向けたものとは知らずに
まるでライブのミュージシャンのように、喚声に挨拶し始めたりしました・・・・

しかしふと、空で花火の音がしても、静まり返っている外の様子に
気が付いたのか、動きが遅くなり、外の反応を確認しだして、
おかしく感じた様子で、3人ほどの人影が、ゆっくりと障子を
引きはじめました・・・・・

3人が、窓の外を覗いた瞬間 !
通り中の人たちが、自分たちに注目しながら、
「うわぁ~~~!!」 っと、大歓声 !!

一瞬、止まった彼女たちは、あわてて障子を閉めて、
窓から、消えてしまいました・・・・・

皆、笑いながら、まちまちに散って行きました・・・・

なんとも、おかしな思い出でした・・・・




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