Nicotto Town


The show must go on!―未来へ


純白な


男は線路にいた。


大きな意図は一つもなかった。


ただ、自分の最後をこんなところで過ごすことに少し悲しみがあった。


もうすぐ、特急が来る。それに上手くひっかかりさえすれば、もぅ、こんな現実を見なくてもいいのだ。


男はそう言うと、寒さ対策と不審がられないように着たダウンジャケットに身をうずめた。


寒さはどこまでも、厳しい。

今日は雪が降ると誰かが言っていた、気がするな。。



そぅ、考えていると、一筋の光が見えた。




いよいよ、終焉のときがきたようだ。




男は後悔もためらいも見せずに、ただ、線路に立っていた。






光が己を包んだと感じたそのときだった。


誰かが己の名を呼んだ気がした

と思ったら、己の目の前に白い人が2人で、まるで糸が絡み合うかの様な様子が眼中でフラッシュバックした。







次に、目の前で真紅の薔薇の花がぱっと散った。









光は終わった。





男は、息をのんだ。





己の足元には人がいた。



赤い毛糸で編んだように思われるセーターを着ていたらしき人はもう形を成していなかった。

















ふわり、







羽と雪が舞い降りた。







真紅の薔薇と羽と雪が男を包んだ・・・・・・




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