Nicotto Town



好きな5人(レンズマンシリーズの悪役)


EEスミスのレンズマンシリーズ、悪役に魅力的な連中がいるんです。
昨今の政治問題眺めてると、みな自分が正しいというスタンスですけど、
俺は悪党だ文句あるかコノヤロー、というのが立派な悪役の最低基準です。

1、ヘルマス(銀河パトロール隊~グレーレンズマン冒頭)

最高です。アメリカ的自由主義に敢然と立ち向かう最強の中間管理職。
一回、善を代表するアリシア人にシメられるんですが、全く懲りない。
その事実を部下にも隠さず発表した後、こう言い放った。

「絶対悪としての我々の繁栄が少しでも長続きするよう努力しようではないか」

最期はデュレイム製宇宙服を着たキムボールキニスンと取っ組み合いになり、
2人で床を転げ、強力な機関銃の射線に入ってハチの巣になって死ぬのですが、
キムボールキニスン不公平だぞ再試合求む!と思ったのは私だけだろうか。

2、オンローのカンドロン(第二段階レンズマン~レンズの子ら)

極寒惑星に住む四次元的生物、サイコテロリストの最高峰。
猟奇的事件が起こるたびに彼のマネじゃないかと思っちゃいます。
感性を切り落とした合理的思考の塊なのもステキ。サイン欲しい。

3、デルゴン貴族(銀河パトロール隊~第二段階レンズマン)

生命が消え去る瞬間の霊気のようなものを珍味として味わう美食家。
こんなもん食わなくても生きていけるのに、やめられないのが素晴らしい。
美食家のみならず喫煙家も手本とすべきである。禁忌こそ快楽のスパイス。

4、アイヒ族(グレー・レンズマン~レンズの子ら)

少々付和雷同かつ頭の悪いトコもあるが、美的センスの欠如に味がある。
上司が倒されたあと、後任が必ず前任者の欠点を滔々と述べる。素晴らしい。
古代中国的な蛮勇と残虐さ、責任回避能力もなかなか、話が合いそうである。

5、モーガン(三惑星連合軍)

扇動政治家で実業家で悪党、米国の大統領を目指した人。え、今もいるの?
いやいや、70年以上前のSFの話ですよ、そんなワケないでしょ。
テレビつけろ? ……わ、いた。現職はスミスの愛読者なんですかね。

これらの優れた連中を葬り去った銀河パトロール隊とキニスンの一族、
元凶たるアリシア人にはどれだけ文句を言っても言い足りない。ヒドイよ。
ヘンダスンの女房イロナだってヤクの売人だったじゃねーか。少しは加減しろ。





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