日本における血液型信仰と呼ばれるブームほど当てにならないものはありませんが、それでも何故あそこまで固定的かつ断定的な、しかも性格分析的にみればあまりにも当て込み気味であけすけな分類法が馴染むのか、というと、ちゃんと理由があるんです。まず、4つという分類法からみると、過不足なく、不可もなく、という長所が見受けられます。つまり、分類法として、当たり障りがないんです笑　次に、ABO式分類だと下手な被りだとか重複がない、これも、流行を補助する原因になったでしょう。で、出生時におおよそ決まるものなので、ステレオタイプ的な分類をしたい人向けにはもってこいというわけで、下手な性格分析・診断のようなものよりも流行させた人はよほど適任だ、と見たのでしょう。して、得てして大きくは外れない方法で分類したので、大して外れることもなければ、大きく当たることもなかったはずです。もし、自己認識的に、そして思い込み的に例の血液型分類にあるような性格傾向に当てはまっていると思っていた人がいたならば、恐らくはそれは自分に関する事象の中から、その分類的にはもっともそれらしい、それにふさわしい事項を抜き出して見ているだけで、半端な認識で見ているから、概して当たっているように見えてしまう、わけです。ここまでは、当たっているにしろ、当たっていないにしろ、本稿の主旨からすればどうでもいいことではあるのですが、さて、本題に入ります。実は、例の血液型信仰がここまで根拠があるかのような喧伝をされ、かつ不確実なものの割にはこの日本では意外と定着してしまっている理由について、ちゃんとした根拠のようなものがあるのです。4つに分類する方法が適当な分類法としては理に適っていて、その上この手の性格分類が定着・成功するにはその文化圏の血液型の分布が大体きれいに分かれている必要があるのですが、その上この血液型信仰には、ちゃんと定着した根拠があったのです。それはですね……、
錬金術の四大元素、なんです！
錬金術のものの四大元素も当然風・大地・火・水なのでそれぞれに特徴があって、4つにちゃんとした分類がなされているのですが、ABO式の血液型を四大元素に当てはめていくと……、A型は扱いはエネルギーそのもので安定的ですし、頑固ときて簡単には扱えないので火ですし、B型は流動的で気ままなので水、です。O型は姉御肌で安定的なので、大地ですし、AB型とはいえば自由気ままな上にコロコロと変わる、しかもそれぞれの間のパイプ役が得意ときたので風、となります。ほら、なんとなく、四大元素のもののイメージと血液型信仰における性格分類のイメージと、似ているような気がしてくるでしょう？笑　まぁ、ただの不確かな信仰レベルの話なので、これといって確固たる科学的根拠はないのですが、文明における四大元素のそれぞれの重要性の扱いといい、（指数にすると火が3、水が2、風が1、大地が4といったところです。これは各四大元素の周期でもあります。）なんとなく現代の日本における血液型信仰におけるそれぞれの扱いに似ているような気がしてきませんか？実際、あそこまで不確かなものがここまで定着している理由を考えるのならば、大体古来から伝わる根源的な原理的なものを広範な分類法に当てはめてしまえば、上手く流行して定着することも容易に予見できますし、当然社会に流行レベルでも何らかの各々の人間間で分類法があったほうが社会を制御しやすくなる、という考え方もできます。まぁ、私的な見方では利権が社会の統制を利かすために、そして騙されやすい日本人のためにこういったものを流行させたのだとは思いますが、それにしてもなんとなく、よく当たっている気がしてしまうのは、やはりこういう根拠があった、というわけなのです。もちろん、陰陽五行でもそうなのですが、土地によって四大元素どれかの属性が強い弱い土地というのはちゃんとあって、各民族あるいは部族間の血液型の分布に違いがある点と性格的分類がちゃんと合致してしまう点でも根拠があるといえるのですが、そういう意味でも、どこからか降って湧いた「血液型信仰」は、ちゃんとその分類法からして、根拠があること、だったんですねぇ～。ということです～。