Nicotto Town



決戦場は出張先!もう誰もやつらを止められない!1

※椪は"ぽん"と読みます。椪柑(ぽんかん)の椪です。
 先斗は"ぽんと"と読みます。京都の地名に先斗町(ぽんとちょう)があります。

ぽん美がワールドカップに夢中になってる隙に見事逃亡を果たしたぽん太は
どこぞの国の瀬戸際大臣(死際大臣ともいう)の如くぽん美の追及の手を
のらりくらりと躱し続けていた。

そして運命の2023年1月10日。とうとうそんなぽん太にも年貢の納め時が来た。
その日は死後都始めなのにいきなり出張となったぽん太は早朝5時に起床し、
ネモイネモイ病に冒され余命幾何ない体に鞭打って会社に車を取りに行って
出張先であるつくばに赴いた。
死後都が終わって帰宅しようとしたらギャラリーが集まっている場所が
あったので何となく覗いてみたらそこでとんでもないものを目撃してしまった。
「な、なじぇ奴らがここに?」
そう。昨年末に大阪の実家の前で戦っていたはずのポンシロウと椪 出輪具が
今まさにぽん太の目の前であの時と変わらない様相で激戦(?)を
繰り広げていたのだ。

相変わらずお互い牽制のジャブを打っては下がるを繰り返しているが
よく見てみると僅かに前進しているようだ。
「ちょ~っと待てぃ!こいつら、この動きだけで大阪からつくばまで来たのか?
どんだけ打ち合ってたんだよ!」
「っていうか箱根とかの難所をどうやって越えてきたんだ?」
といったツッコみたいことは山ほどあるが触らぬ神に祟りなしだから
とりあえずそっとしておくことにしよう。

2人の様子を見てみるとお互い満身創痍で生まれたての小鹿のように
足をプルプルと震わせている。
息も絶え絶えで立っているのもやっとの状態で睨み合いを続けていたようだ。
いや、よく見ると一切の怪我を負ってるようには見えないから恐らく
当たりもしないジャブの打ちすぎで疲弊しているだけのようだが
どちらにしてもあと一回分の技を使う力しか残されていないようだ。
おっ!どうやら動きがあったようだ。お互いの会話に耳を傾けてみよう。

「随分長い間戦っていたような気もするが、それもこれでおしまいだ。
我が愛刀、椪鉄剣の錆にしてくれるわ!」
椪 出輪具はそう言ってずっと腰に差しっぱなしだった刀をようやく抜き、
顔の横まで刀を持ち上げ、切っ先を相手に向けるように構えた。
あれは霞の構えか。

「よかろう。σ( ̄∇ ̄;)も奥義を以て応えてやろう!」
ポンシロウはそう言って右腕を下に下ろし、左腕を上に上げた。
あれは椪地魔闘の構え。いや、掌がやや内側を向いているから
先斗神拳究極秘奥義 椪破の構えか。

お互い全集中に入ったようでどこからともなく吹いた風の音が聞こえるくらいの
静寂が暫しの間続く。
ようやくσ( ̄∇ ̄;)も平静さを取り戻したので辺りを見回してみると
そこに見知った顔が。
「ん?あれは加藤ぽんさんか?」
そこにいたのは丸眼鏡にちょび髭をはやし、はげちゃびんで頭頂に
1本だけ毛を生やしたおぢさんの姿が。
「ヘッキシ!」
おっと!そのおぢさんのくしゃみが合図かの如く二人が動き出した!

「椪に滅せい!ポンシロウ!
椪虎寺超秘奥義 椪氣虎魂(ぽんふーじちょうひおうぎ ぽんきふーこん)!!」
ゲゲッ!(꒪ꇴ꒪|||)彡 刀から虎の形の衝撃波が飛び出した!
刀版の猛〇百〇拳かよ!
対するポンシロウはというと・・・
「その言葉を熨斗を付けて返してやる!先斗神拳奥義 椪破活殺!!」
おお~!こちらは指から弾のようなものを射出した!
お互いが放った衝撃波が相手に直撃!・・・することはなく
お互いが放った衝撃波がぶつかり合って相殺!・・・することもなく
ぶつかり合う前にあえなく消滅・・・
よく見ると二人とも立体映写機を隠し持ってやがった!
ただのこけおどしだったんか~い!J◎-◎しΨ☆Ψ(´┏∀┓` )

「く・・・」 ガクッ_| ̄|〇 -|====>
「や、やはり・・・」 〇| ̄|_ガクッ
「「あ、相打ちか・・・」」 バタッ=■● ●■=バタッ
そう言って二人とも力なく倒れてしまったが
おいおい!そもそも攻撃が当たってないんだから
単純に力尽きただけで相打ちでも何でもないだろ・・・

誰かが24したのかここでようやくKが到着し、2人は強制連行された。
ちなみに椪 出輪具は中国人であることと一応武器を所持していたことより
中国に強制送還されるそうな。
まあ、中国がゼロコロナ諦めて入国審査を緩和したから何とかなるだろ。

さてと、ここでのんびりしてるわけにもいかないからそろそろ立ち去り・・・
と、その時ぽん太の背中に身の毛もよだつような悪寒が走った。

文字数制限に引っかかったので
2章に続く




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