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2015年07月28日(火)

【2015年07月28日(火)】

 文部省と文部科学省は同一の組織ではありません。

 社団法人日本速記協会と公益社団法人日本速記協会も同一の組織ではありません。

 文部省認定と文部科学省認定と文部科学省後援とでは少しずつ意味が違います。

 毎回、問題作成者、問題文、朗読者、照合者、採点者、審査員は変わります。

 標準用字例も、少しずつ変化しています。

 20歳の時点での受賞と62歳の時点での受賞は、意味も意義も難易度も違います。

 同一人物であっても、視力も聴力も速記力も速記の方法も手の動きも反射神経も理解力も判断力も体力も、日々変化しています。

 使用する用紙やペンの種類、練習量や練習時間、そのときの速記の調子や体調も、1回1回違います。

 お金の有無もあります。お金がなくて、受験を断念したときもあります。

 時間の経過とともに、何もかもが変化をしているのです。

 現時点での実力を審査するのが検定試験であって、過去は全く関係ありません。

 今場所35回目の優勝をした白鵬が、来場所も36回目の優勝をするという保証は何もないのです。

 私にだって、そのうち、1級どころか3級にも受からない日がいつか来ると思います。

 成績が正当に評価されないのでは、練習する気が全く起こりません。

 検定試験は、性別、年齢、速記方式、過去の成績、過去の受賞歴、過去の職歴等に関係なく、平等、公平、公正に受験者を扱ってほしいと思います。

 名前を伏せて公平公正に審査してほしいと思います。

 1級に合格している人だから、3級でノーミスは当たり前だは、当たり前ではありません。

 20歳で1級に合格した人が80歳になっても1級に合格するとは限りません。

 力を落とさないように努力しているからノーミスが取れるのであって、誰にでもノーミスが取れるというものではありません。

 大学入試のように、検定試験が合格、不合格だけを決めるものならば、文部科学大臣賞とか協会最優秀賞とか協会優秀賞とかを設ける必要はありません。

 成績優秀者に賞を授与するということは、検定試験にも若干の競技性を持たせているわけです。

 全国1位でミス0.5%以内の人には文部科学大臣賞、2位の人には協会最優秀賞、3位4位5位の人には協会優秀賞というふうに、

 単に合否を決めるのではなくて、競技性を持たせて、受験者の向上心、競争心をあおっているわけです。

 受験者の向上心、競争心をあおっていておいて、受賞経験者には賞に該当していても賞を与えないという不平等な扱いをしているわけです。

 最低、「●級文部科学大臣賞 該当者あり 受賞者なし」というような発表の仕方をするべきだと思います。

 そうすれば、検定試験結果を読んだ人が、賞に該当する成績の人がいたけれども、受賞歴があるので受賞を取り消されたのだと理解できるかもしれません。

 私は、幸せな速記者だと思います。

 高速度速記競技会には、38年連続40回も出場することができました。

 40回のうち20回10位以内に入り、19回入賞することができました。

 しかし、年に一度の高速度速記競技会に出場するだけでは、能力を維持することができなくて、年に4回ある速記検定試験を受けるようになったのです。

 午前に3級を受け、午後には1級を受けています。

 1級合格の力はまだ戻っていませんが、3級はほぼノーミスの成績で13回連続合格しています。

 最初は、1級に合格している人間が3級で賞を狙うなんて大人気ないと思って黙っていましたが、

 賞に該当する成績を上げているのに、「該当者なし」という虚偽の結果報告をされ続けていることに対して抗議することなく黙っていることは、良くないことだと思うようになったのです。

 繰り返し検定試験を受けている人は、私ひとりではありません。

 過去にも、今も、毎回1級に合格している人はいます。これからもいるでしょう。

 そういう人にも平等に賞をもらえるチャンスを与えてください。

 やる気を持って速記の練習に取り組める環境を提供してください。

 「みんなの速記」にふさわしい速記法は何なのか、検定試験の結果は重要だと思います。

 個人の名誉だけではなく、速記方式の名誉をかけてみんな頑張っているわけですから、平等な扱いをしてください。




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