Nicotto Town


シグキーリア


アラキの大冒険part2最終章 その③


   アラキの大冒険part2最終章 その③

  「なんだ?」
 アノートのその問いにアルセウスが、そう答えた。
 「さっき「テレポートなどの手段でも1匹を除いて
 その手は通用しない」って言ってたけど、
 その1匹って誰?」
 とアノートがアルセウスに問いかけたその時!
 「それは僕のことかな?」
 と暗がりから誰かの声が木霊する。
 「この声は・・・もしかして!?」
 フュールがそう言った直後、辺り一帯を光が包んだ。
 その眩しい光が収まり、僕達が目を開けると
 2本の刀を背負った1匹のブラッキーが、
 僕達のすぐ真横に立っていた。
 「やっぱりマインドさん!!
 どうしてこんなところに!?」
 そう言ってフュールが僕達のすぐ真横に立っていた
 マインドと呼ばれたブラッキーを見て驚いていた。
 「やあフュール君。前会ったのは確かギルドで
 だったかな?」
 マインドは、爽やかな顔のままそう言った。
 「フュール、このポケモン知ってるの?」
 アノートがフュールにそう聞くとフュールは、
 「うん。たまにぼくたちの前に姿を現す
 神出鬼没な方だよ。」
 と続けた。それを聞いたマインドは、
 「神出鬼没って・・・・・・・。まあその通りだけど。
 今までの様子は見させてもらってたよ。」
 と言った。アノートが、
 「と、いうと?」
 とマインドにアノートが、そう問いかけた。
 「ブイズの塔に登り始める辺りからね。
 よく見たらフュール君がいるもんだからちょっと
 様子を見てみたいと思ってね。
 で、そちらのブースターが君のお姉さんだね?
 以後、お見知りおきを。」
 そう言ってマインドは、アノートにうやうやしく
 一礼をする。
 「は、はぁ・・・。」
 アノートは、それを見て少したじろぎながら
 マインドに一礼を帰す。
 「で、そこの人間君もね。」
 とマインドは、目の瞳孔を細めながら僕に
 一礼をした。
 「う、うん。よろしく。」
 僕は背中に冷や水をかけられたようにゾッとし、
 顔が引きつりそうになりながらもマインドに会釈を返した。
 「マインドとは昔からの関係でな。よくここで
 話などをする事もある。先程も2匹でそなた達の
 様子を見ていたのだ。」
 とアルセウスが威厳たっぷりに言う。
 「そうなんですか!?」
 フュールが、さらに驚きながらマインドに聞き返す。
 「うん。で、僕も君達と戦いたいって思ってね。
 良ければ相手をしてくれるかな?」
 そう言ってマインドが僕達の前でバトルの
 準備を始めるのだった・・・。

                 その④に続く




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.