Nicotto Town


シグキーリア


アラキの大冒険part3序章 その③


   アラキの大冒険part3序章 その③

  「仕方ないから今日は暫くこの辺でも
 ぶらついて帰りましょ。」
 そう言ってアノートは図書室を後にした。
 そうしてその日は何もなく終わり、
 みんな寝床についたのでありました。
 その夜。
 「どうしたの?
 さっきから不安そうな顔してるけど。」
 僕は、今日の昼間からのアノートの顔色が
 気になってアノートにそう聞いた。
 「実はあれ以来スプリネと連絡が取れないのよ。
 親に携帯でも没収されたのかしら。」
 アノートの顔は、不安で一杯になっていた。
 (リアルだな。)
 僕は、心の中でそうツッコミをいれた。
 「そうだ。実はアラキ君に渡す物があったの。」
 「渡すもの?」
 そう言う僕にアノートは、友情結晶のお守りを
 渡してくれた。
 「これは?」
 と僕がアノートに聞くとアノートは、
 「私が見つけた宝石で作ったお守り。
 フュールにも同じものを渡しておいたから。」
 「同じもの?」
 そう僕がアノートに聞き返すとアノートが、
 「元の宝石を割った後に形を整えて3等分にした
 のよ。私たちの友情のあかし。」
 そう言うとアノートは、自分の胸元に輝く
 ペンダントのロケット開けて僕に見せる。
 「実はその宝石には不思議な力が宿っていてね、
 友情で固く結ばれた者同士が持つと奇跡が
 起きるって言われてるの。
 あくまでそういわれているだけで科学的根拠は
 ないんだけどね。でもそういわれている宝石なら
 縁起がいいじゃない。」
 とそう言うとアノートは、お守りのことを
 僕に説明した。
 「なるほど。ありがとう。大切にするよ。」
 僕がそう言うとアノートは、
 「よかった!」
 そう言ってアノートが僕に微笑んだ。
 「・・・ねぇアノート。
 本当に僕の事怒ってないの?」
 アノートのその笑顔を見て
 思わず僕はあの時の事を聞き返す。
 「どうして?」
 アノートは僕にそう言った。
 「僕は厳選の為にポケモンを野放しにした奴
 なんだよ?同じポケモンとして怒りの感情が
 わくんじゃないの?」
 僕がそう言うとアノートから思いにもよらない
 答えが返ってきた・・・。

                   その④に続く




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