Nicotto Town


シグキーリア


アラキの大冒険Season2PART0序章その④


   アラキの大冒険Season2PART0序章 その④

  「ジラーチだ。」
 とアグノムがポツリと呟くとネルフが、
 「成程・・・・・・ジラーチは何でも願い事をかなえる
 力を持つポケモンだからな。」
 と納得しているとアグノムが頷いて、
 「彼の力は僕とは違い、時空を捻じ曲げてでも
 その願いを実現することが出来る。他のポケモン
 にはまねできない彼独特の能力だ。」
 とアグノムはアノートを見ながら
 そう言うと続けて、
 「目標が存在すれば、それが異世界であろうと、
 どこにいるかがわからないとしても、時空を
 乗り越えて交信することが出来る。」
 とアグノムはアノートを見ながら
 そう言うと更に続けて、
 「だから彼ならば・・・どの人間界にいるかも
 解らないそのアラキという人間を呼び寄せる
 事も可能かもしれない。」
 とアグノムはアノートを見ながら
 そう言うとアノートは、
 「そ、そ、それでジラーチはどこにいるの!?」
 とアグノムに噛みつかんばかりの勢いで
 そう言いながらアグノムに迫るとアグノムは、
 「落ち着きなよ。ちゃんと教えてあげるから。」
 とアノートを一旦落ち着せてから、
 「彼は星空空間という場所の最奥部にいる。」
 とアグノムはアノート達を見ながら
 そう言うと少し難しい顔をして、
 「ただ問題は彼の元へ行く方法だ・・・。」
 と一つ大きな溜息をつく。
 「問題?」
 とフュールが、アグノムにそう訪ねるとアグノムは、
 「君達も察していると思うが、そんな強大な力を
 持つジラーチの存在を知って願いを叶えてもらお
 うとするポケモンが多い。」
 とアノート達を見てそう言うと続けて、
 「願い、とは即ち「欲望」だ。欲望はその
 ポケモンの性質もあらわす。善の心を持つ者、
 悪しき心を持つ者、それぞれだ。」
 とアグノムはアノート達を見ながら
 そう言うと更に続けて、
 「だが、悪しき欲望を持つ者が彼の元を訪れれば
 どうなる?世界はそいつの手に渡ってしまう
 かもしれない。」
 とアグノムはアノート達を見ながら
 そう言うと続けて、
 「だから彼の元には悪の願いを持つ者は行くこと
 が簡単には出来ない様になっている。彼の元に
 辿り着くにはいくつかの試練が待っている。」
 と言うとアグノムは更に続けて、
 「そしてその試練を乗り越え彼に認められて
 初めて願いをかなえる権利が与えられる。」
 とアグノムはアノート達を見ながらそこまで言うと
 真剣な眼差しで、
 「だが、その願いが世界を悪に染める物だった
 場合、叶えることは許されない。これは守護神や
 ジラーチが判断することだが・・・。」
 と言うとアグノムはアノート達を見ながら続けて、
 「余りにも悪い願いだと罰が下される。
 その欲望と共に・・・彼の空間にたどり着く前に
 広がる暗黒の世界に葬られる。」
 と言うとアグノムはアノート達を見ながら
 更に続けて、
 「そしてその欲望に満ちた悪しき者の悪意は願い
 を叶えるべくジラーチに会いに行こうとする他の
 者に襲いかかるようになる・・・。」
 とアグノムはアノート達を見ながらそこまで言うと
 恐ろしい顔で、
 「そう・・・・・・彼の前に立ちはだかるは、今までに
 彼の元を訪れた悪しき者達のなれの果ての
 悪意、怨念、欲望が渦巻いた空間。」
 と言うとアグノムはアノート達を見ながら続けて、
 「なのでその地は普段は強力な魔力で封印されて
 いる。その地を踏破するにはその封印を解く程の
 力量をも併せ持たなければ不可能だ。」
 と言うとアグノムはアノート達を
 見ながら更に続けて、
 「そしてその地の入口が孤風町の西側にある。
 あそこに現れるゴーストたちはあの空間の邪悪な
 気が好みで住み着いた者達だ。」
 と言うとアグノムはアノート達を見ながら続けて、
 「それでたまに封印を抜けだしてあの町に居るん
 だろう。そして彼らを怖がったあそこの住民は
 町を捨てた、というわけだ。」
 と言うとアグノムはアノート達を
 見ながら更に続けて、
 「つまりジラーチに会いに行くには、その呪われ
 た大地を強き精神を持って踏破し、その先に
 待ち受ける守護神ゼルネアスをも超えなければならない。」
 とアグノムはアノート達を見ながらそこまで言うと
 アノートを見つめて、
 「アノート。君はそれほどの苦労と思いを
 してまでも、そのアラキという人間を
 またこの世界に招きたいと願うのかい?」
 とアグノムはアノートを見ながらそう訪ねるとアノートは、
 「愚問だよアグノム。」
 とアグノムに決意を固めた目で彼を見ながら
 短くそう言った。アグノムは、
 「えっ?」
 と驚いている彼にアノートは、
 「私は・・・・・・それが自分の実力、気の持ち方
 次第で叶う願いであるなら・・・、少しでも可能性が
 あるのなら・・・・・・、
 私はやるわ!私はまたアラキに会いたい!
 それは皆だって同じはず・・・!」
 と言うとアノートはアグノムを見ながら続けて、
 「だから私は私自身の為にも、そして私達を
 支えてくれたみんなの為にも・・・!その願いを
 叶える為の試練に挑戦するの・・・っ!!」
 とそこまで言うとアノートはアグノムに、
 「だからお願い。その地に行くこと許可して
 ちょうだい・・・!」
 と懇願する。アグノムはしばらく考えた後、
 「・・・・・・負けたよ。君のその硬い決心には・・・。」
 と溜息交じりにそう言うとアグノムは、
 「なら僕も同行しよう。僕ならその封印も
 一時的に解除することが出来るし。」
 と言うとアグノムはアノートを見ながら続けて、
 「・・・それに見てみたいんだ・・・君がその決心を
 胸にどこまでやることが出来るのか・・・。」
 と言うとアグノムはアノートに
 優しげに微笑みながら、そう言った。
 「アグノム・・・・・・!」
 アノートの顔が明るくなる。するとアグノムは、
 「・・・但しその地に行けるのは、その願いを叶え
 たいとする者と、その者の一番身近にいる
 者・・・・・・つまりフュールだけだ。」
 とアノート達2匹にすまなさそうにそう言った・・・。

    アラキの大冒険Season2PART0第1章その①に続く




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