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シグキーリア


friend-名も無き物語-第23章 その②


   friend-名も無き物語-第23章 その②

  「俺達でさ、ワラビの家族になってあげないか?」
 とカゲロウは神妙な面持ちのまま
 その場にいたみんなに向かってそう言った。
 「へ?」
 とワラビはカゲロウの口から飛び出した
 言葉を聞き間の抜けた声を上げる。
 「ぼ、僕達がワラビちゃんの家族に・・・・・・?」
 と僕はカゲロウの突然の申し出に
 あたふたしながらそう言った。
 「どういうこと・・・・・・?」
 とミスティアは目を丸くすると
 カゲロウに向かってそう聞き返した。
 「あー、いや、別に結婚なりして本当に
 家族築こうとかそういう意味じゃなくてだな・・・、
 ほら、俺達って同じチームとして、いつも一緒
 にいるだろ?同じチームであり、仲間であり、
 友達でもあるんだけど・・・・・・、
 何かもうこれ、家族みたいだなーって思った
 んだよ。」
 とカゲロウはその場にいたみんなに向かって
 そう言うと続けて、
 「だからもしワラビが望むなら、そしてみんなが
 反対でないのなら・・・・・・、
 俺達がワラビのもう1つの『家族』になって
 あげればいいんじゃないかって。」
 とカゲロウはその場にいた
 みんなに向かってそう提案してきた。
 「カゲロウ・・・・・・。」
 とワラビはカゲロウを見るとそう言った。
 「もちろん家族になったからって普段の関係が
 特に変化するわけではないけれど・・・・・・、
 悲しい時とか、寂しい時とかは、みんなを家族
 だと思って甘えられれば、ワラビももっと
 気持ちが楽になるんじゃないかと思ってね・・・。」
 とカゲロウはその場にいたみんなに向かって
 そう提案すると続けて、
 「・・・・・・どうかな。みんな。」
 とカゲロウはその場にいた
 みんなに向かってそう訪ねた。
 「私は・・・・・・勿論賛成だよ。というか、さっき
 カゲロウ君も言ってたけど、普段一緒に過ごして
 いる時点でもう家族みたいなものだしね。」
 とミスティアはカゲロウに向かって
 笑顔でそう応えた。
 「私も意義はないですよ!」
 とピカノンもカゲロウに向かって
 笑顔でそう応えた。
 「僕も!」
 と僕もカゲロウに向かって笑顔でそう応えた。
 「・・・・・・そっか。」
 とカゲロウはその場にいたみんなに向かって
 笑顔でそう言うと、
 「・・・どうかな?ワラビ。俺達みんなで、新しい
 『家族』にならないか・・・・・・?」
 とカゲロウはワラビに向かって
 微笑みながらそう訪ねた。
 「・・・本当に・・・いいの・・・?」
 とワラビはカゲロウを見るとそう言った。
 「みんなは快く了解してくれたし、あとはお前が
 決めればいいよ。」
 とカゲロウはワラビに向かって
 微笑みながらそう言った。
 「・・・うっ・・・嬉しい・・・嬉しいよ・・・・・・。」
 とワラビは嬉し涙で目を潤ませて、
 カゲロウに向かってそう言うと続けて、
 「みんなが・・・・・・わたしのもう1つの家族に
 なってくれるなんて・・・!」
 とワラビは嬉し涙で目を潤ませながら
 カゲロウに向かってそう言った。
 「・・・そっか。・・・・・・無理しないで、好きなだけ
 みんなに甘えていいんだぞ・・・?」
 とカゲロウはワラビに向かって
 微笑みながらそう言った。
 「カゲロウ・・・・・・わたしを家族だと思ってくれる
 なら・・・・・・今だけでもいいから・・・・・・
 『お兄ちゃん』って呼ばせて・・・?」
 とワラビは嬉し涙で目を潤ませながら
 カゲロウに抱きつくとそう言った。
 「・・・わかった。今だけじゃなくてもいい。
 好きなだけ呼んで、気が済むまで泣いて
 いいぞ・・・?」
 とカゲロウは抱きついてきたワラビの頭を
 前足で優しく撫でながら彼女に向かってそう言った。
 「・・・・・・!お兄ちゃん・・・・・・お兄ちゃん・・・!!」
 とワラビは嬉し涙で目を潤ませ、
 カゲロウに抱きついたまま何度も何度もそう言った。
 「・・・・・・よしよし。ずっとため込んでいたんだな・・・
 気が済むまで泣いていいぞ・・・・・・。」
 とカゲロウは抱きついてきたワラビの頭を
 優しく撫でながら彼女に向かってそう言った。
 「ワラビちゃん・・・・・・ずっと泣きたいの我慢
 してたんだね・・・・・・。」
 と僕はカゲロウに抱きついたまま
 泣きじゃくっているワラビの頭を優しく撫でながら
 彼女に向かってそう言った。
 「でも、もう私達がついているから、好きなだけ
 甘えていいですよ・・・?」
 とピカノンはカゲロウに抱きついたまま
 泣きじゃくっているワラビに向かって
 笑顔でそう言った。
 「ほら、みんなここにいる。貴方の家族は、
 ここにいるから・・・・・・ね?」
 とミスティアはカゲロウに抱きついたまま
 泣きじゃくっているワラビを自分の
 リボンのような触手で優しく包み込み、
 彼女の頭を撫でながらそう言ってきた。
 「・・・うっ・・・・・・うわぁ・・・あぁぁ・・・!」
 とワラビはその場に泣き崩れる。
 「・・・・・・暖かい。みんなが一緒だと、すごく
 あったかいよ・・・・・・。」
 とワラビはカゲロウに抱きついたまま
 嬉し涙で目を潤ませ、そう言った。
 「そうだな・・・・・・安心しろ、今日はこうやって
 ずっとみんな一緒にくっついていてあげるから
 さ・・・・・・。」
 とカゲロウは抱きついてきたワラビの頭を
 前足で優しく撫でながら彼女に向かってそう言った。
 「・・・・・・うん・・・・・・。」
 とワラビはカゲロウに抱きついたまま
 嬉し涙で目を潤ませ、
 そう言って夜空を仰ぎ見ると、
 「ママ・・・・・・できたよ・・・・・・わたしに・・・・・・
 もう1つの家族が・・・・・・。」
 とワラビは、カゲロウに抱きついたまま
 泣きじゃくりながらそう言うと続けて、
 「・・・・・・喜んでくれるよね・・・?ママ・・・・・・。」
 とワラビはカゲロウに抱きついたまま
 泣きじゃくりながらそう言った。
 「ええ。きっとね・・・・・・。」
 とミスティアはカゲロウに抱きついたまま
 泣きじゃくっているワラビを自分の
 リボンのような触手で優しく包み込み、
 そのリボンのような触手で彼女の頭を撫でながら
 そう言ってきた。
 「・・・・・・!もしかして・・・・・・。」
 とワラビはカゲロウに抱きついたまま
 夜空にぽかっり浮かんだ満月を見るとそう呟く。
 「どうしたんだい?」
 と僕はカゲロウに抱きついたまま
 夜空にぽかっり浮かんだ満月を見てそう呟いた
 ワラビに向かってそう言った。
 「パパも・・・・・・ここに初めて来た時、ここから
 月を眺めて、ママのことを思い出していたのかも
 しれない・・・・・・。」
 とワラビはカゲロウに抱きついたまま
 夜空にぽかっり浮かんだ満月を見ながら
 そう言ったのだった・・・。

                  その③に続く




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