Nicotto Town



月桜亭に付き合うて【1】ブランの誤算

ここは純喫茶「月桜(つきおう)亭」。マスター「ラハルト・ダーリン」と4人の女性店員が評判の店だ。

4人の女性店員が何やら話している。話題の中心は月桜亭の常連客「ブラン・ヨーク」。
「ブランさん、今日は違う女の子を連れてるね。あの子、だ~れ?」テティスは首を傾げる。
「ああ、彼女はメンドーサ隊の看護兵の「マリア・アレックス」さんだよ」ハルカが答える。
「マリアはトリオン隊長とすでにデキてるんじゃなかったっけ?」アユが口を挟む。
「いやいや、そうでもないらしいよ?マリアちゃん、天然な上に相当ニブイから…」
普段は色恋沙汰にはあまりツッコまないアニーが珍しく発言している。

マリアは、月桜亭に来るのは今回が初めてだったので、物珍しそうに店内を見ていた。
「それで、ブランさん。お話というのは何でしょうかぁ?」
「その前に何か頼もうか?何でも好きな物を頼んでいいよ」と、ブラン。
「えっ!?本当に何でもいいんですかぁ?!…すみませ~ん!」
ブランにそう言われて目を輝かせたマリアは、さっそく注文をする。
「これと、マスターブレンド、お願いします。ブランさんは?」
「ああ、僕もマスターブレンドを」
「はい!しあわせ満開プリンセスパフェを1つ、マスターブレンドコーヒーを2つですね。
かしこまりました♪少々お待ちくださ~い♪」
なぜか嬉しそうに注文を受ける花のメイド服を着たハルカ・フローラ。
「え?しあわせ満開プリンセスパフェ?」何かすごそうなの頼んだなぁ~とブランは思った。
「何でも注文していいっていうから…」エヘヘと照れ笑いするマリア。

「お待たせしました~!マスターブレンドコーヒー2つと…しあわせ満開プリンセスパフェになりま~す!」
ハルカは、テーブルの真ん中に巨大なパフェをドンと置き、コーヒーを2つ置いた。
「マリアさんってチャレンジャーなんですね♪
30分以内に「しあわせ満開プリンセスパフェ」を食べきれたら、お代は無料になりま~す♪
もし、時間内に食べきれなかった場合は、料金支払いと皿洗いが待ってますよ~♪
それじゃ、お二人さん♪頑張って下さいね~♪」
ハルカは、にこやかに説明してタイマーをセットした。

ーつづくー




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