チョッパー弁当を作ったり、一生懸命本を読んだり、
すっかりハマリそうなone-pieceの世界ですが
もしone-piece好きな方が読んだら、10人中7人は「え～？」って言うかも。

マロンの一番のお気に入りは、ウソップです。

ここから先は、ワンピース知らない方でも、通じる話だと思うので安心してね。

好きな理由は、腰抜けで弱虫で、特別強くないから。
そして、そんな情けない奴が、泣きながらでも、立ち上がるから。

ヒーローに、常人がついていこうと思ったら、ヒーローの10倍の勇気が必要です。
なぜなら、ヒーローと呼ばれる人は、常人の何倍も「何かに優れている」から。

そして、腰抜けがヒーローについていこうとすれば
100倍の勇気を振り絞らなくてはいけない。

それができない腰抜けは、ずるいことやワルイことをしたり、その両方だったり
皆さんの周りにも、そんな「腹の立つ腰抜け野郎」がいるんじゃないかな。

ありったけの勇気を振り絞っても、泣いたり、震えたり、
それでもくじけないのは、どれだけの精一杯を、重ねていることか。
自分がどう思われるか、よりも、人の心意気に共感して、立ち上がることは
実はとても難しいし、一番、逃げだし易い理由でもあるし。

なんとなく、ブルーハーツの古い歌を、口ずさみたくなるんです。

聖者になんてなれないよ、だけど、生きてるほうがいい
だから僕は歌うんだよ、精一杯でかい声で

精一杯って、美しいことだと思う。

実は私は「一生懸命頑張りました」っていう言葉が、大嫌いです。

オリンピックなどの判りやすい例で恐縮ですが
メダルを勝ち取った選手は「支えてくれた皆さんに感謝します」とか
「今日まで続けてきて、良かった」とか言うんです。

「一生懸命頑張りました」なんて、言わない。

不本意な結果に涙する選手も、「一生懸命頑張った」なんて言わない。
「期待して頂いたのに、すいません」とか「自分の力不足です」とか言って、うつむく。

だって、上を行く人は、もっともっと、一生懸命だし、努力してきているから。
それを判っている人は、一生懸命・・・なんて、言い訳がましいことは、言わない。
だって、自分の精一杯じゃあ届かないよ、って宣言しているようなものだから。
やれるだけ、やって、やって、駄目だったときは
「力を出し切れたので、残念ですが満足しています」とか、言うんだ。
頑張った、なんて、みんな頑張っているんだから、どうでもいいの。

人を笑わせる嘘はついても、仲間が人に笑われることには、我慢できない。
そして「怖いけど」って前置きしながらも、立ち上がる。
美しい「頑張りました」という言い訳を一切せずに、ぼろぼろになって
「死ぬほど怖いけどよ・・・」って言いながら、ヒーローになれなくても、前を向く。

潔くて、格好イイじゃん。ウソップ万歳。