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俳句の日


●俳句の日
 8月19日は俳句の日です。
 正岡子規の研究家で京都教育大教授の坪内稔典氏の発案で1991年(平成3年)に制定されました。
 「8」「19」を「は」「いく」の語呂合わせから、夏休み中の子供たちに俳句への興味を持ってもらおうと8月19日が選ばれました。
 俳句の日には、毎年イベントを行っているsぽうです。

 さて、俳句とは、五・七・五の音数による言葉の調べ(韻律)と「季語」と「切れ」によって、短い詩でありながら心のなかの場景(心象)を大きくひろげることができる特徴を持っている、世界最短の詩です。
 この俳句を詠む人を俳人と呼びます。

 さて、「俳句」という言葉は意外にも、明治20年代に正岡子規が作った造語で、「俳諧の発句」を縮めたものです。
 もちろん、俳句の原型については、昔からあり、古くは、室町時代に流行した連歌の遊戯性、庶民性を高めた文芸が俳諧として存在しました。
 俳句で有名な、松尾芭蕉が読んでいたのは実は「俳諧」であって、まだ当時は「俳句」という言葉はありませんでした。
 17世紀に、松尾芭蕉が、わびさびの境地を五・七・五に読み込み、文学的にの芸術性を高めました。
 なかでも単独で鑑賞に堪える自立性の高い発句を数多く詠んだ事が後世の俳句の源流となったそうです。
 発句とは、連歌・連句で、発端の五・七・五の句のことです。
 この発句が独立して単独に詠まれる地発句が俳句となりました。
 その俳句がやがて、近代文芸として個人の創作性を重視して俳句を成立させたのが、明治時代の正岡子規でした。
 子規は江戸末期の俳諧を月並俳諧と批判して、近代化した文芸にするための文学運動がおこなわれ、現代の俳句として成り立ちました。
 そして、新傾向の句を作る人たちとして種田山頭火など、伝統的形式を重んじる人たちとして高浜虚子・山口誓子らが出ています。

 俳句の自立後の視点から、松尾芭蕉などの詠んだ地発句をさかのぼって俳句とみなす見方もあります。
 ここで言う俳句は、無季、自由律俳句も含まれるのですが、中には、そうした俳句を俳句と認めない立場も存在します。

 さて、この俳句は、日本語のもののみならず、近年発達した外国語のHaikuなるものがあります。
 外国語のHaikuの場合は文字数・音節数には余りこだわらずに3行程度の短い詩で、季語の有無にはこだわらないことになっているようです。

 ちなみに、「俳句」と同じ五・七・五の形式で風刺性の強いものは「川柳」といい、俳句とは起源が異なり、短歌の前付け句から発達したものです。
 「川柳」の名前は江戸時代の川柳評者、柄井川柳から出たものです。




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