アラジンと魔法のランプ
　
　むかしむかし、アラジンという若者がおりました。
　ある時、アラジンは男と出会いました。
　実はこの男は、悪い魔法使いだったのです。

「穴の奥にある、古いランプを持って来るのだ」
　魔法使いはアラジンの指に、大きなお守りの指輪をはめました。
「怖がる事はない。これはお守りだ！」

　穴の中には、宝石のなる木がありました。
　ルビーにサファイア、そしてダイヤモンドの実です。
　魔法使いに頼まれたランプもすぐに見つかりました。

「よし、ランプをよこせ。早くしろ！」
　アラジンは、思わずあとずさりして、魔法使いの言うことをききませんでした。
　すると、怒った魔法使いは、出口をふさいでしまったのです。

　アラジンは思わず、お守りの指輪をこすりました。
　すると、とたんに指輪がまばゆく輝いて、中から大男の魔人が現れたのです。
「ご用はなんでしょうか？」
「ああ、家に帰りたいんだ」
「お安いご用です」

　とたんに家に帰れたアラジンは、持ってきたランプをよく見ました。
「何か書いてあるな」
　アラジンがランプを磨くと、もくもくと煙が出て来て、目の前に大男が現れました。
「わたくしはランプの魔神です。どんなご用もいたします」
「それなら、食べ物を持ってきておくれ！」
「かしこまりました　ご主人さま」
　ランプの魔神は、ごちそうを山盛りにしてくれました。

　ある日、アラジンは町で美しいお姫様を見かけました。
　一目でそのお姫様を好きになったアラジンは、お姫様と結婚したいと思いました。
　アラジンのお母さんは、王様のところにいきました。
「宝石を四十の皿に山盛りにして持って来きてくれたら、姫をやろう！」
　それを聞いたアラジンは、ランプの魔神を呼び出しました。
「宝石を山盛りにした四十の皿を出してくれ！」
「かしこまりました　ご主人さま」
　こうして、アラジンはお姫様と結婚する事が出来たのです。

　アラジンはみんなに好かれましたが、
　あの魔法使いだけは、アラジンを憎んでいました。
　アラジンの留守に、
　魔法使いはランプ売りに化けて、アラジンのご殿にやって来ました。
「古いランプと新しいランプを、取り替えませんか？」
　何も知らないお姫様は、魔法のランプを渡してしまいました。
　魔法使いは、さっそくランプの魔神を呼び出して言いました。
「姫を、遠い国に運ぶのだ！」

　あくる日、王様はご殿もろともお姫様が消えてしまったことに驚きました。
　アラジンは罰として、首を切られる事になってしまいました。
「お願いです。四十日の間だけお待ち下さい！」
　許しをもらったアラジンは、お姫様を探し回りました。

　ある日、疲れはて手を洗っていると、知らず知らずに指輪をこすっていました。
　すると、指輪の魔神が現れて言いました。
「ご主人さま、お呼びですか」
「おおそうだ！　お前の事をすっかり忘れていた。すぐに姫のところへ連れて行っておくれ！」
「お安いご用です」
　指輪の魔人は、すぐにアラジンをお姫さまのもとへ連れて行きました。
　アラジンがあらわれると、お姫様がかけ寄って来て言いました。
「あなた！古いランプは、魔法使いのふところにありますわ！」
「そうか！では、ランプを魔法使いから取り返そう！」
　アラジンは魔法使いに眠り薬を飲ませてランプを取り返しました。
　そして、ランプをこすってランプの魔神を呼び出したのです。

「ご用はなんでしょうか？」
「魔法使いを世界の果てへと追い出し、僕らとご殿を元の場所に運んでおくれ！」
「かしこまりました　ご主人さま」
　ランプの魔神に運ばれ、ご殿とともにアラジンとお姫様は元の場所にもどることができました。

　世界の果てへ追い出された魔法使いは、二度ともどって来る事はありませんでした。

　こうして、アラジンとお姫様は幸せに暮らしたのです。

 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　めでたしめでたし
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ガーデニング　４
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