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ドイツがついに中国を見捨てた!? 激変したメディア報道が伝える独中「蜜月時代の終焉」 (現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160115-00047379-gendaibiz-int


現代ビジネス 1月15日(金)7時1分配信

ドイツと中国の蜜月関係

ドイツにおける中国報道が、ここのところ面白いほど変化してきた。

去年の半ばぐらいまで、ドイツメディアはとにかく中国贔屓で、
聞こえてくるのは中国経済が力強く伸びていく話ばかりだった。
「中国はあれも買ってくれる、これも買ってくれる」、「それも千個ではなく十万個」といった竜宮城のような話だ。

日本で報道される中国の姿とのあまりの差に、私はしばしばビックリし、
どちらが本当だろうかと考え込むことさえあった。

中国詣でを熱心にやり始めたのはシュレーダー前首相で、
十年以上も前のことだが、その後を継いだメルケル首相は、
最初の2年ほどはダライ・ラマに会うなどして中国側の機嫌を損ねたものの、
それ以後はシュレーダー首相を超えるほどの蜜月外交に徹し始めた。

毎年、大勢の財界のボス達を伴って北京を訪問しては、
自動車を売り、エアバスを売り、ヨーロッパでは放棄した超高速鉄道も売って、
「中国はドイツにとってアジアで一番重要な国」と言った。
主要国サミットのニュースで聞いた、
「アジアの代表は日本ではなく中国ではないか」というアナウンサーの言葉を、私は忘れることができない。

当然のことながらドイツでは、中国に進出しなければ時流に乗り遅れるという機運が熱病のように蔓延し、
産業界はずっと前のめりの姿勢が続いた。
そしてメディアが、それらをサクセスストーリーとして報道し、同時に、中国と仲良くできない日本を皮肉った。

そうするうちに、ドイツの市場には中国製品が溢れ始めた。
ドイツが率先して進めた太陽光発電では、中国政府の補助を受けたパネルメーカーが、
ドイツ政府が太陽光発電者に出した補助金のメリットまでをも吸収して、どんどんシェアを広げた。

当然、ドイツのパネルメーカーは価格的に太刀打ちできず、次から次へと倒産した。
しかし、それでも、中国のダメージになるような報道は、ドイツではほとんどなされなかったのだ。


抗日戦勝70周年パレードの巧みな報道

中国の経済成長が少し鈍り始めたという報道が頻繁に出だしたのは、去年のことだ。
とはいっても、そこでは中国の発表した成長率7%という数字がそのまま伝えられ、
前年から見れば落ち込んでいるので懸念材料とされた。

そのころ日本では、中国の経済成長は7%どころか、実際はゼロ成長か、
あるいはマイナス成長にはまりこんでいるのではないかと言われていたのである。

ドイツではもちろん、中国金融の危うさや資本の海外流出といった情報にも、あまりお目にかかれなかった。
中国人が海外で不動産からブランド品まであらゆるものを爆買いしていることも、
市民は肌では感じることはあっても、ニュースとして目に飛び込んでくる機会は少なかった。
何らかの理由で、報道されなかったのである。

さらに驚いたのは、去年の夏の上海株の暴落を深刻に取り扱ったのが、
ドイツでは経済紙だけだったことだ。
日本では大騒ぎになったが、ドイツの一般のテレビニュースはさらっと触れたに過ぎない。

それもARD(ドイツ公共放送連盟)は暴落の2日後(7月10日)、何を勘違いしたか、
「中国 さらなる力強い回復」というタイトルの記事を、
右肩上がりになっている取引市場の電光掲示板の写真とともに掲載した。
私の友人などはそれを見たらしく、「今回の動揺で中国の株式市場は、
かえって健全になって復活するんですってね」と明るく言ったものだ。

私がドイツの報道の中立さに疑問を持ったのは、常日頃の日本についての否定的な報道にもよるが、
同時に、中国についてのあまりにもバラ色の報道のせいもあった。
ドイツの報道は、ある一定の分野においてはかなり偏向していると思う。

ところが、前述のように、中国報道に関しては、その傾向がにわかに変わってきたのだ。
最初の兆候は、2015年9月3日、抗日戦勝70周年の記念式典の報道だった。それは巧みなやり方だった。

ARDとZDF(第二テレビ)が両方とも、まるで申し合わせたように、
天安門での大規模な軍事パレードを見せながら、そこに習近平国家主席の平和演説の訳を重ねた。
すると、その言葉と軍事パレードの映像のあまりのミスマッチが、
視聴者の脳にそこはかとなく不信感を芽生えさせることになった。

そのあとは続々と、中国の経済停滞、汚職、シャドーバンク、環境破壊などが報道され始めた。
批判的報道は、北京の大気汚染で頂点に達した。
同じ頃、インドのデリーも、同様か、もっとひどい大気汚染に悩まされていたが、その報道はほとんどなかった。 

 




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