切れた鎖 (ちょびっと)
- カテゴリ: 自作小説
- 2009/05/26 22:36:51
警察は犯人を捕まえなかった。そして私を犯罪者にして終わらそうとした。
私は今でも覚えている。
「犯人はわかっている。そこにいるのに捕まえられない」
私の横で呟いた刑事の言葉を。
私はパソコンの前に座り白い画面に文字を打ち始めた。
小説など書いた事がない私だが頭に浮かぶ言...
警察は犯人を捕まえなかった。そして私を犯罪者にして終わらそうとした。
私は今でも覚えている。
「犯人はわかっている。そこにいるのに捕まえられない」
私の横で呟いた刑事の言葉を。
私はパソコンの前に座り白い画面に文字を打ち始めた。
小説など書いた事がない私だが頭に浮かぶ言...
京都の外れに警察署がある。
テレビのニュースで中継されたことのある三階建ての普通の警察署だ。その建物の二階に生活安全課と刑事部がある。刑事部の部屋では署長、副署長と数人の刑事が集まり対策会議をしていた。
会議も終わりに近づいていた。
「容疑者、三浦利弘はこの事件の重要な鍵を握っている...
俺の頭がかゆい。
そういえばここ三日風呂に入ってない。
インフルエンザの騒ぎで、風呂屋に行かなかった。
かいても、かいてもだめだ。
「なんでこんなにかゆいの」
俺は鏡の前で頭をかきながらつぶやいた。
風呂屋にいってないとはいえ頭の皮膚は正常だし、ケジラミもいない。
「ま...
マスクをした人が街にあふれている。
色は白色、型はどれも良く似ている。
このマスクはブランドものと見せびらかすひともいない。
電車の中。
マスクマンがマスクウーマンの顔を見る。
マスクを見てもしかたないから目に自然に視線がいく。
目と目があってしまった。
あわてて視線をはずし下...
利弘は帰ろうとした。
「ママ、おあいそ」
「あらもう帰るの。まだ早いじゃない」
利弘はいつもならボトルを半分ぐらい空ける。ママはそれを覚えていた。
ボトルの透明なガラスの底はまだ琥珀色だった。
「今日は帰る」
「そう、だいじょうぶとしちゃん」
ママが心配そうに聞く。
「だいじ...