Nicotto Town ニコッとタウン

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ゴキブン

名前を消した男 15

鉄橋が僕の視界の中でだんだんと大きくなってゆく
津波は鉄橋を超えて川を遡ったようだ
鉄橋には道路側に鉄橋を支えるためのコンクリートの橋台と橋脚があった
その橋脚と橋台の間を抜けるように道路があり、鉄橋の落下から道を守るために造られたコンクリートの壁が橋脚にもなっているのだ
その橋脚に車が一台、底をこ...

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名前を消した男 14

真木沢海岸は鵜の巣断崖の北側にある谷が海に開けたところにある小さな海岸だ
谷の真喜沢川が上流から運んだ小石がたまって海岸になり、それが扇型に開いているように見える
鵜の巣断崖の駐車場からだと、一旦県道に出て林道のような地道で車一台が通れる道を下れば、車でも直接海岸まで行く事ができる
僕は県道と海岸を...

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名前を消した男 13

僕は夜空を見上げた
雲は少なくなり星が綺麗に見えて、月は三日月が出ていた
月明かりで薄っすらと情景が分かった
僕はLEDのライトで道を照らしながら昼間の道をたどった
昼間地震にあったところまでに来た
僕は荷物の鞄を下に向かって放り投げた
荷物が転げて下に落ちていく
僕はその後を滑るようにして坂を降り...

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名前を消した男 12

僕は再び地震の揺れで目を覚ました
揺れは大きく余震だとは思えない
『このまま日本は海に沈没してしまうかもしれない』
僕がそう思うほど大地は地震を繰り返していた
ライトを点け時計を見ると午後8時40分になろうとしていた
『寒い』
僕はこのままだと地震で死ぬより凍死して死んでしまうかもしれないと思うほど...

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名前を消した男 11

僕は海を寒さに震えながらずっと見ていた
嵐のような引いては打つ波でなく複雑に動く波達
それはひとつの波でなく大きな水の丘が岩壁にぶつかって丘の上の海が荒れ狂うような感じだ
ひとつの海の丘がなくなるとまた次のがやってくるのが見えた
津波の第二波だろう
僕は時計を見た
午後4時前だ
僕は想像した
宿のあ...

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