どこの土地にも、古すぎて根拠が良く分からない伝承、伝説があると思います。
俺の住んでいる県にも、それらは点在しております。
東北地方全般に伝わる、「義経伝説」がその代表格です。
義経が北方へ落ちのびて北海道まで行ったあげく、ついにジンギスカンになった言い伝えはあまりに有名ですね。
なぜか俺の地元の...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
どこの土地にも、古すぎて根拠が良く分からない伝承、伝説があると思います。
俺の住んでいる県にも、それらは点在しております。
東北地方全般に伝わる、「義経伝説」がその代表格です。
義経が北方へ落ちのびて北海道まで行ったあげく、ついにジンギスカンになった言い伝えはあまりに有名ですね。
なぜか俺の地元の...
【ジエン・モーラン】「で、でけえ……!」
右舷から前方30メートル先をゆうゆうと泳ぐ巨体に、グロムは最も月並みで、最もふさわしい感嘆をもらした。
「ジエンの全長は平均100メートル弱だが、こいつはその倍――200メートルもある。さすがヌシといったところだな」
「に、20...
恥の多い人生ですが(こういう書き出しをする人は多いだろう…)
とりわけ恥ずかしい思いをしたのは、小学2年生のころでした。
当時から空想癖とひとりごとが多かった俺は、当然授業中もまともに話なんて聞いておりません。
ノートには落書きばかりして、つねにうわの空でした。
そんでまあ、国語だ...
【ミーラルの挑戦】
「不安? 珍しいな、お前が人前でそんなこと言うなんて」
からかうミーラルに、グロムは噛みつくように言った。
「誰のせいだと思ってんだよ? 俺の頭痛の種は半分お前のせいだってわかってんのか?」
「はあ? それはお前にそっくり返したいんですけど~?」
「ちょっと、二人とも、ケンカ...
【見送りは一人】
シン様、カッツェ――。
ランマルはうつむいて、ぎゅっと目を閉じた。つぶやいた名は、彼の初代主人と、同時に砂原で亡くした仲間アイルーの名だった。
ユッカはかける言葉が出なかった。せめて、震える小さな肩に触れて慰めてあげたいと思ったけれど、それもためらわれる気がした。
「――勝...