Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

モンスターハンター  騎士の証明~88

【遺して往(ゆ)く、想いは・1】

 アルバトリオンにまつわる伝承の類は一切ない。それだけ人類の歴史において目撃数が少ないことの表れであり、姿を見て生きて帰ってきたものもまた、ごくわずかだからである。
 逆巻く鱗に覆われた姿は闇のようであり、また光のようであると、大昔の書士隊の手記は語る。
 ある古...

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モンスターハンター  騎士の証明~87

【アルバトリオン】

 何かが存在する、とギルドマスターが断言しても、誰も異を唱えなかった。それは、この世界に生きる者の常識として頭に染みついているからだ。
 モンスター。大自然の具現者ともいえる彼らは、時に、人知を超えた力で自然現象をも操る。
 たとえば、南方の火山帯に暮らす火の国の一族は、常に活...

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モンスターハンター  騎士の証明~86

【新たな胎動】

「ふうむ……なるほどねぇ」
 ロックラックギルド本部。街のにぎわいもやや治まりを見せた深夜、ギルドマスターの老人は執務机の上で足をぶらぶらさせながら、ロジャー達を前に報告書の束を読んでいた。
「好しと悪しが半々、てところですねぇ」
 ロジャーをはじめ、ボ...

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モンスターハンター  騎士の証明~85

【生きようとする、命は】

「リオレウス――なぜここに!?」
 見上げたブルースは、とっさに腰のポーチに手をかけていた。だが、その手首をザインが抑える。
「待て」
「何をする! このままでは――」
「閃光玉は、よせ。今は様子を見ろ」
 錆びた鉄の声に、ブルースはそれが正しいと知った。ザインに手首をつ...

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モンスターハンター  騎士の証明~84

【不滅の飛竜】

「しまった!」
 燃え盛る炎に巻かれる中、白い煙が漂ってくるのを見て、ブルースが瞠目する。
「どこ行くんだよ!」
 両目に機械を埋め込まれたディアブロスと奮戦していたボルトが、身を翻したブルースに驚いて叫ぶ。ブルースは、煙が流れていく方向へ走りかけ、振り向いて怒鳴った。
「誰かがけ...

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