アスパシオンの弟子25 墜落(前編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2014/11/12 17:04:02
あまりの事態に僕は愕然としました。 我が師の体に僕が入ってしまうなんて……。 うろたえおののく僕に、兄弟子さまは洞窟の岩にどっかり腰を下ろして仰いました。 「ここは湖の都からだいぶ北の山中だ。本気出して飛んだから、金獅子家の軍は追いかけてこれねえはず」 湿った洞窟は...
あまりの事態に僕は愕然としました。 我が師の体に僕が入ってしまうなんて……。 うろたえおののく僕に、兄弟子さまは洞窟の岩にどっかり腰を下ろして仰いました。 「ここは湖の都からだいぶ北の山中だ。本気出して飛んだから、金獅子家の軍は追いかけてこれねえはず」 湿った洞窟は...
こんにちは、霜辺です。
ねこさんの目はとてもきれいですね。
しかもとてもふしぎです。
仔猫の目は、生まれた時はみんなどの子も青か灰色。
成長するにつれて、その子の目の色が出てくるのだそうです。
生後一ヶ月でやってまいりましたトルさんとルウさん。
その時のトルさんの目は…&he...
見えない何かの力によって、僕はあっという間に光の大河へ引き寄せられました。 すでに白い雲間ははるか眼下、手を振るカラウカス様は豆粒のよう。 あたりを見渡すと、僕だけではなく実にたくさんの光の玉が雲間から浮かび上がっています。 紅いもの。蒼いもの。銀色のもの。色はそれぞれ様々ですが、みんなこの...
ぺぺ…… ペペ……
そうだ、僕は……! 白い髭をたらした黒衣の人に名を呼ばれて、僕はようやく思い出しました。 自分が今は何者で、どうなってしまったのかを。 僕は人間に生まれ変わって。ハヤトの弟子になって。 危機...