Nicotto Town


✪マークは作り話でし


✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし

ともだち

友だちになれるかどうかは、
その人がいい人だとか趣味が合うとかっていうより、
考え方のセンスが合うかどうかっていう、
ちょっとした肌合いみたいなもので決めてるような気がする。
うまくいえないけど美意識、
「それ自慢でしょ」なんてこと平気で言ってて気づかない人は、
友だちにはいないね。

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ペン

何気ない雑談の中で奴は言った、
「ペンは俺の第三の手だ」と。
ドキリとした、たかがペンである。
しかしこの世の中にはまだ存在しない、
頭の中だけにあるその思考を現実を、
世界に文字や図形として連れ歩くために必要な物だ。
そんなふうに思うのは私だけかと思ってたが、
奴が物をかくところを見たことがないの...

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紙テープ

子供の時に「将来は何になりたいですか?」と聞かれて、
あなたはどう答えただろうか。
私は船乗りになりたいとある程度の年まで、
そう答えてた。
子供の頃に住んでいた家から港が近かったため、
よく遊びに行っていた。
そこでは見送りの人と乗客との間で紙テープが投げられ、
そのテープが切れるまで別れを惜しむ...

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みずたま

霜がおりて、
とけはじめて無数の水玉になり落ちていく。
あの時も、
あの日も、
どこかに旅をする水玉。
そっとひと粒、
手のひらに入れる。
あらわれては消えて、
またあらわれる水玉。
それはいつもいつも、
ただ気になるものとして、
この視界の片隅に、
存在しては消えていく。      

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✪ 氷柱花

雨なので、私はかなり退屈してた。
カッパを着た伝書コンドルが世迷言をいいながら入ってきた、
「伝言ダッピョ」それは私の弟子のカントトからの手紙だった。
内容はと言えば、
赤い鳥郵便公社の角を曲がって道なりに進むと、
火星が出てる方向にアイスクリーム工場の時計塔が見えてきたら、
そこで立ち止まって左前...

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