アスパシオンの弟子43 告白 (後編)
- カテゴリ: 自作小説
- 2015/05/02 19:07:27
茫然とする僕の返事を無視して、我が師はおのれが成した恐ろしい光景に目を向けました。 崩れ落ちた岩に半分埋まっている、無残な覆面男たちの残骸を。 「敵ってこれだけじゃないよな。こりゃあ神獣のところに行きつかれてるかも」 殺さなければ、情報を聞き出せたのに……。 ...
茫然とする僕の返事を無視して、我が師はおのれが成した恐ろしい光景に目を向けました。 崩れ落ちた岩に半分埋まっている、無残な覆面男たちの残骸を。 「敵ってこれだけじゃないよな。こりゃあ神獣のところに行きつかれてるかも」 殺さなければ、情報を聞き出せたのに……。 ...
「あれ?」 監督官と別れ、神獣を求めて鉄鉱山の奥に入った僕と我が師でしたが。 道はいつしか登り坂。しかも先の通路に射しこんでくるのは、とても明るい日の光。 これはもしや、道を間違えた? 風送り隊が王宮で調べ倒したいくつもの古い記録。そのひとつには神獣封印の場所を記した記録もあり。我が...