Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・7

 【遥かなる旅路へ】

 ロランは困り果てていた。
「王子っ……! じいは王子と離れるのがつろうございますぞ! 王子様をお育てして、はや16年。まだお小さくてあそばされたロラン様をこの腕に抱かせていただいたあの時から……なんと月日の早いことか&...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・6

「だが、わしはもう60になる。さすがに剣を振るうには年を取り過ぎた……。せめて今のお前くらい若ければな」
「……父上」
 視線を落とした父を振り向き、ロランは言った。
「もし、ロトの血が試される時が来たのなら、それは今なのではないですか?」
「...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・5

【勇者ロトの末裔】

 薄暗いその部屋には、いくつもの肖像画が飾られていた。初代から今日に至るまでの、歴代王家の者達である。その中でも最も大きな一枚の前に、ロランは父王と共に立っていた。
 金の額縁に、立ち姿の青年が一人描かれていた。赤い角と房飾りの付いた紺色の兜に、そろいの軽鎧、鮮やかな橙色のマン...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・4

「何?!」
 普段は泰然としている王が、わずかに腰を浮かした。ロランも、玉座の肘掛けを両手で強く握りしめていた。大臣達もざわついたが、兵士が再び口を開くと、聞き逃すまいと口をつぐむ。
「……まったくの奇襲でありました……ムーンブルク城は戦の態勢...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・3

第一章 勇者の末裔

【破滅の足音】

 世界の東に位置する広大な大陸の南に、交易船がいくつも停泊し、海鳥が飛び交う美しい港町がある。
 鮮やかな色合いの屋根が軒を連ねる街並みの中央を、大通りがまっすぐ伸びていた。その先には国王が住まうローレシア城があった。優美な城影は、日々懸命に生きる人々を優しく...

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