Nicotto Town



アスパシオンの弟子 60 日記(後編)

 7125年 炎の月8日  毎日毎日ふいごをふんでばっかり。  いつ金づちを持てるんだろう……。 *************************************
 7126年 風の月 11日  僕とピピさまは、ちょっとの間だけひっこしをすることになりました...

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アスパシオンの弟子60 日記(前編)

今回は幕間、とある少年視点のお話です。******************************** 7124ねん 芽ぶく月 7日  きょう、社会見学で、王国でいちばん大きい工場を見学しました。  工場で働くゆうき人形をつくっているところです。ぎしの人が説明してくれました。  びんの中で、赤ちゃん...

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8月自作 紅茶 茶畑の乙女(後編)


 「若」は食堂の広間は素通りし、中庭へと招待客を案内した。 そこには瀟洒な形の蒼金色の天幕がしつらえられており、中に置かれた絹張りの寝椅子にはすでに、煌びやかないでたちの客人たちがしどけなく寝そべっていた。どの面々の胸にも、きらめく宝石の頚飾り。裏オク家門下の中でも一、二を争う家柄の貴族たちなので...

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8月自作/紅茶  『茶畑の乙女』(中編)

 藁をもすがる気持ちとはこのことであろう。 翌朝、青年はリュックに剣を突っ込んで、団長とお伴の騎士二人とともに王都へ出立した。  騎士たちは馬に乗っていたので、青年にも特別に馬が貸し与えられた。 大街道を南下し、街道沿いの旅籠に泊まること三夜。あと数刻で王都へ到達するという距離までやって来たころ...

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8月自作/紅茶  『茶畑の乙女』(前編)

「やあおはよう、食堂のおばちゃん代理。さっそくだが、王都へ昇るぞ」「はい?」  銀枝騎士団営舎の団長室で、敬礼する赤毛の青年はきょとんとした。 部屋には夏の乾風が吹き込んでいて、窓際のデスクに鎮座する騎士団長の頭頂のうすい産毛を、そよそよ撫で揺らしている。 「だから。半年前、王都に招待されただろうが...

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