Nicotto Town


ま、お茶でもどうぞ


日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。

自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・99

【怪盗のゆくえ】

 絶海の孤島ザハンに、怪盗ラゴスが現れた――。
 どこかで聞いたと思ったら、ロラン達は以前、その名を耳にしていたのだった。
 山奥で古代からの水門を管理するテパの村で、ラゴスは水門の鍵を盗んだ後、姿をくらましているといわれていた。


 情報の出所は、バルドスとの朝食の席だった。...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・98

【タシスンと金の鍵】 波は穏やかで、日差しは暖かかった。風向きも順調で、船倉は捕った魚で満杯だ。まさに順風満帆の航海だった。
 取引先のペルポイ港へ北上しながら、タシスンを乗せたザハンの漁船は、仲間の陽気な声で満ちていた。甲板では、当番ではない者が早くも酒をあおり、カード遊びに興じているが、誰も文句...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・97

 さんざんバルドスの武勇伝につき合わされ、長い晩餐が終わると、夜半を過ぎていた。城に泊まっていけと言うバルドスの好意に甘え、ロラン達は客室に通された。
 いろいろなことがあって疲れているはずなのに、ロランは天蓋付きの寝台に横になっても寝つけなかった。隣のベッドでも、ランドがしきりに寝返りを打っている...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・96

「何っ!?」
 バルドスが目を剥いた。ロランが止める前に、キラータイガーは1階の観客席へ飛び移り、逃げ遅れた人々を襲っていた。
「しまった!」
 ランドが縁に身を乗り出しすぎ、落ちそうになって慌てて足をじたばたさせ、なんとか戻る。
「おい、なんで魔物が凶暴化した?!」
 バルドスが訊くと、ランドは急...

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自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・95

 ロランが試合場の中央に進み出ると、観衆はこの日一番の声を張り上げた。司会が告げたローレシアの王子の名に熱狂したのだ。
 特に女性の黄色い声が目立つのは、ロランが王子であることと、美しく整った凛々しい顔や、均整の取れたたくましい体つきを持つゆえだ。
 しかもロランは陽気ではない。戦いに臨む時、彼の目...

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