自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・89
- カテゴリ: 自作小説
- 2015/10/14 08:59:05
王は剣を高く振りかざした。剣からまばゆい光がほとばしる。神々しい閃光に、デモニスが一瞬怯んだ。王は剣を構えて突進した。たとえ戦いに出ることはなくても、日々の鍛錬を欠かすことはなかった。その精華が渾身の一撃を放つ。
「でやあっ!」
王の袈裟がけの斬撃に、デモニスは絶叫してのけぞった。
「今だ!」
...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
王は剣を高く振りかざした。剣からまばゆい光がほとばしる。神々しい閃光に、デモニスが一瞬怯んだ。王は剣を構えて突進した。たとえ戦いに出ることはなくても、日々の鍛錬を欠かすことはなかった。その精華が渾身の一撃を放つ。
「でやあっ!」
王の袈裟がけの斬撃に、デモニスは絶叫してのけぞった。
「今だ!」
...
ロラン達がベラヌール拘置所に抑留されているころ、カイルはキメラの翼でローレシア城に帰還していた。事の次第を王に報告するためである。
(一刻も早く、王子達の身元を証明して保釈してもらわねば)
取り次ぎも慌ただしく謁見の間に向かうと、王は玉座にて数名の神官と対面していた。近衛隊長シルクスが、部下のカ...
拘置所は男女の別がない。もっぱら男が多く送還されてくるため、女性用の房がないのである。
薄暗い鉄格子の部屋にロランとランドが入り、その隣にルナが入れられた。
「まったくひどいなぁ。人生で牢屋に入る日が来るなんて思わなかったよ」
ランドは藁(わら)を詰めた固いベッドに横になってみた。寝心地悪いな...
ベラヌール大聖堂。その地下に、審問の間があった。
老法王ハミルトを中心に、何人もの司祭と審問官がロラン達を半円状の雛壇から見おろしている。うち1人が厳かに告げた。
「邪教に通じ、命乞いをした被疑者3名に弁明の余地を与える。何か言うことはないか」
「ちょっと、なんで私達、もう犯罪者になってるの? ...
【異端審問】
雪氷に閉ざされた台地の中心に、十字型の二つの塔が立っている。塔は音叉のように下方でつながり、一つの体(てい)を成していた。
その内部。四方を青白い結界に閉ざされた礼拝堂に、邪神官ハーゴンはいた。
ハーゴンの前には、奇妙な形をした十字架が祀られている。のたうつ蛇がからみあって十字...