Nicotto Town



10月自作/ハロウィン・猫 「迎えのシ者」(後)

 青年は一瞬わが耳を疑った。「食べる? あれを?」『許可してくだされば、食べて消化いたします。英国紳士は、好き嫌いをいたしません』 「ま、まあいい、なんでもいいから怨念たちを退治してくれっ!」『了解しました。それでは。いっただーきまーす!』 青年の命令にとても嬉しそうに答えた剣の柄が、燦然と輝いたと...

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10月自作/ハロウィン・猫 「迎えのシ者」(中)

 こんな夜遅くに使者?  何だろう、この嫌な予感は。 青年は黄金の狼を子供の部屋に置いて守らせ、自身は厨房に走って樽から折れた剣を外し取った。 『盾を着けなさい、我が主。先日手に入れた古代兵士の盾を』  剣はさっそく頼もしい助言をしてきた。  『異様な波動を感じます。ご注意を』  副団長は腹心の騎...

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10月自作/ハロウィン・猫 「迎えのシ者」(前)

 目の前は、まっ白――。 雪。雪。雪。 雪だ。雪しかない。 空は一面雪雲に覆われていてこれまた白い。むろん気温はぶっちぎりの氷点下。 屋根に分厚く雪が積もったレンガ積みの営舎から、スコップを肩に担いだいかつい毛皮男が白い息を吐きながら外に出てくる。「騎士団長閣下、お疲れさまですっ」 建物のまん前の道...

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朝起きたら、ねこさんからの要求が書かれてた。

(あーおなかすいたのにゃ)(でもまだあさじゃないのにゃ)(でもごはんほしいのにゃ)(ごはん)(ごは)(ご)(ご)

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アスパシオンの弟子68 開戦(後編)

 箱の中にあるのは美しい大剣だ。柄には黄金竜の象嵌が施され、その先端には大きな赤鋼玉がひとつ煌めいている。 変な声の出所はそこからだ。  俺はため息をつきながら大剣を出して背に負った。 「赤猫ちゃん。だから剣の英雄スイールは死んじゃったって、前に言ったでしょ」  ソートくんが隠居してて本当によかった...

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