自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・142
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/01/17 10:51:19
結界を抜けると、薄暗い小部屋に青白い光の渦があった。これが、かつてハーゴンが開いたという旅の扉だ。
「行くぞ……」
ロランは二人を振り返る。ランドとルナはうなずき返した。ロランは息を吸いこみ、旅の扉に足を踏み入れた。
軽く目が回るような感覚がした瞬間、薄暗い堂内に立...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
結界を抜けると、薄暗い小部屋に青白い光の渦があった。これが、かつてハーゴンが開いたという旅の扉だ。
「行くぞ……」
ロランは二人を振り返る。ランドとルナはうなずき返した。ロランは息を吸いこみ、旅の扉に足を踏み入れた。
軽く目が回るような感覚がした瞬間、薄暗い堂内に立...
【魔界の門】
ベラヌール監獄は、朝日に輝く湖を背に堅牢な姿を見せていた。ロラン達が門衛に近づくと、彼らは無言で道を空けた。町を治める法王ハミルトに言い含められているためだ。
ハミルトは、ロラン達がハーゴンに近づく手がかりを探すためにベラヌールの町や施設を探索することを認め、決して邪魔だてしない...
船は茫漠とした白い空間に浮かんでいた。
(ここは……)
ロランは甲板の上で、ぼんやりとあたりを見回した。濃密な乳色の靄(もや)が広がり、かすかな波の音でどこかの海上だと気づく。
朝日が世界に色彩をもたらす直前の、無のような白の時間帯だった。
ロラン達は誰ともなくそ...
第三章 ロンダルキア
【漂流】
ミチカの夜泣きが治まらないので、マリサはミチカを抱いて、集合住宅から表へ出た。避難民のために造られた仮のすまいは、壁一枚隔てた一部屋が連なる長屋である。天幕より安心できる空間だが、壁が薄いので子どもの泣き声は隣の迷惑になりかねなかった。
東の空がうっすらと...
初売りじゃないのだけども、今年初めての買い物は本だった。
佐藤愛子と町田康の中古本を数冊、アマゾンで。
アマゾンの出品者の本は1円からあるが、送料が250円かかるので、1冊251円からということになる。
同じ本でも、他のオンラインショップでは100円から売っているが、こちらはある程度の数量を買...