自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・153
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/02/26 01:42:57
【最後の航海】
冬の日差しは、真昼でもどこか薄暗い。
ローレシア城入り口に立つ若き衛兵は、いつもと代わり映えしない城下の街並みを眺めながら、早く春が来ないかと思っていた。
比較的温暖なローレシア地方とはいえ、厳寒期の寒さはムーンブルク地方を上回る。ハーゴンに従う邪教徒の集団に村を襲われ、命か...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
【最後の航海】
冬の日差しは、真昼でもどこか薄暗い。
ローレシア城入り口に立つ若き衛兵は、いつもと代わり映えしない城下の街並みを眺めながら、早く春が来ないかと思っていた。
比較的温暖なローレシア地方とはいえ、厳寒期の寒さはムーンブルク地方を上回る。ハーゴンに従う邪教徒の集団に村を襲われ、命か...
妹が交通事故に遭ってしまった。
片側一車線を運転中、対向車の影から、店だか病院の敷地から妹の側へ合流しようとした車とぶつかったそうだ…。
相手は年寄りで、かなりの頑固者だったらしい。
幸い、双方にけがはなかったものの、妹の車は運転席側がかなり破損したそうだ。
妹の人生で数回目の事...
「遅いッ!!!」
聖なる祠を守る壮年の賢者は、上品な顔を憤怒に染めて勇者の子孫3人へ怒鳴った。ロラン達は身を縮めて、素直に叱責に耐えるしかなかった。
ロトの鎧を入手したロラン達は、ロンダルキア登頂をいったん中断し、ランドのリレミトの呪文で洞窟を出ると、真っ先にルプガナへルーラで飛んだ。
そして...
「よかった、無事で……」
たおやかな手で、ルナは鎧の肩当てをなでた。ランドが嬉々としてロランを見る。
「ねえロラン、さっそく着けてみなよ!」
「えっ、今か?」
「そうだよ、せっかく見つけたんだしさ」
「そうね、私も見たいわ。ロランが身に着けたところ」
二人に見つめられ...
オークキングの槍がロランの右肩をかすった。真空波が生じ、ロランの頬を切り裂く。辛うじて顔を逸らし、浅い傷で済んだ。もし逸らすのが遅れていたら、顎の骨まで切り裂かれていただろう。
「はあっ!」
相手の攻撃が終わった直後を見計らい、ロランは跳躍してロトの剣を振り下ろした。巨体相手のため、急所に斬りつ...