自作ドラゴンクエストⅡ~悪霊の神々・164
- カテゴリ: 自作小説
- 2016/03/15 12:04:00
ドラゴンは竜王の忠実な配下として知られ、ロラン達の先祖が竜王に勝利して以来、地上に姿を見せることはなかった。緑の鱗の竜はもっとも下位とされ、だからこそハーゴンの召喚にも応じたのだろうか。
しかしそれでも、竜族の持つ威圧感は場を圧倒した。4体も出現している。ハーゴンがロラン達の到着を見越してここに...
日々感じたことを書いています。
なんとなく、徒然草。
ドラゴンは竜王の忠実な配下として知られ、ロラン達の先祖が竜王に勝利して以来、地上に姿を見せることはなかった。緑の鱗の竜はもっとも下位とされ、だからこそハーゴンの召喚にも応じたのだろうか。
しかしそれでも、竜族の持つ威圧感は場を圧倒した。4体も出現している。ハーゴンがロラン達の到着を見越してここに...
【初めての死】 6階までの道のりは、過酷を極めた。
稲妻の剣があった階層は、そこから下へ降りる階段があるのみだった。降りた先で、剣のあった場所が2階と判明し、ロランが推測したように、やはり地上付近まで落ちてきたのである。
山の中腹から地上へ落下したのと同じだったが、それでも死なずに済んだのは、風...
「それを敵に向かって振りかざせば、何か魔法が使えるはずよ。名前の通りなら、きっと稲妻が呼び出せるはず」
「すごいよ、ロラン!」
ランドがはしゃぐが、ロランは両手で剣を目の前に捧げ持ったまま、無言でいた。
「ロラン?」
ランドはロランの顔をのぞき込み、はっとした。ロランの口元に浮かんでいたのは、ま...
落ちる。
落ちる。
落ちる――。 今度はロランが二人を両手につないでいたが、冷たく重い空気を切って矢のように落ちながら、これでは風のマントでも空気をはらめず助からないだろう、と考える間があるほどに長い落下だった。
だが、風のマントは3人を見捨てなかった。先ほどと違い、高度が幸いしたのだろう。...
【稲妻の剣】
闇は冷たく、濃さを増していた。
ロンダルキアへの洞窟5階。ロラン達は再びここまで到達していた。邪神の像の力で開いた洞窟の入り口はそのままであったが、そこから魔物の群れが地上へ押し寄せたという話は聞かない。内部は不気味なほど静かだった。
一度道を知れば、足取りは速かった。一階層ご...