Ⅳ
翔と私は、休みの日に渋谷や原宿などで逢っていた。 その方が、会社の人間に会わないだろうと思ったから。 高校の知り合いに会う確率は高くなるが、翔は平気だから、の一言で片付けた。意外とこういうところは、頑固なのだ。 私たちは、人目を気にせず手をつない...
少しずつ再開していきたい、です。できるかな・・・
Ⅳ
翔と私は、休みの日に渋谷や原宿などで逢っていた。 その方が、会社の人間に会わないだろうと思ったから。 高校の知り合いに会う確率は高くなるが、翔は平気だから、の一言で片付けた。意外とこういうところは、頑固なのだ。 私たちは、人目を気にせず手をつない...
向かい合って座ったものの、お互い緊張してしばらくは無言だった。明るいところで、私は翔の顔をまともに見られなかった。 翔は、アイスラテを一気に飲み干すと、覚悟を決めたように話し始めた。 自分は高校生で、寮生活をしているということ。バドミントン部に入っていて、秋の遠征に行った...
Ⅲ
年末年始を、私は何をするでもなく、ただぼうっと過ごした。 何もする気になれなかった。 余りに淋しくて、テレビをつけてみたものの、音は右から左へとただ流れていくだけだった。 思い出すのは、翔の温もり。 抱きしめられた時の、しなやかな...
Ⅱ
昨日のあれは、なんだったんだろう。 そんな風に考えてしまうような、翔との出会いだった。 夢ではなかったとわかったのは、会社を出ると、そこに翔がいたから。 パステルブルーのパーカーのフードにふわふわの白い毛が付いているのも、白のほっそりとしたパン...
年末に向けて、残業が続く毎日。 その日もサービス残業を終えて、私はオフィスビルを出た。 寒くなって恋人同士がいちゃつく姿を見ても、独り身を淋しいともう思わなくなった。それは、34歳という年のせいなのか、仕事が忙しすぎるせいなのか。 「おねえさん」 お...