Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

悲しみの遠景

氷の溶けきったグラスの底に
沈んだ昨日の残り香を
指先でなぞる。都会(まち)は
誰かの涙を飲み干しては
ネオンの飛沫を撒き散らす。背中の傷が疼くのは
過ぎ去った季節のせいではない。
ただ、遠ざかる背中を
見送る術を知らなかっただけだ。悲しみは
雨に洗われたアスファルトのように
鈍く、静かに
朝の光を...

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都会の夜の雨

酒場の窓は、青い夜の顎(あぎと)
泥にまみれた雨が、しんしんと降つてゐる。
僕のトレンチコートは、昨日よりまた少し
孤独な匂いを濃くしたやうだ。グラスの氷が奏でる、安っぽいチャイム、
誰を待つのでもない、ただ座ってゐる。
ネオンのサインは、壊れたフィルムのやうに
君の思い出を点滅させては、消す。愛だ...

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錆びた本能

20年、平穏という名の麻酔に浸かっていた。
安物のコーヒーを啜り、
誰にでも代わりのきく仕事で一日を潰す。
俺の牙は、とっくに生ゴミと一緒に捨てたはずだった。だが、路地裏から流れてきたのは
かつて嫌というほど嗅いだ、オイルと湿った鉄の匂い。
それと、暴力の前触れにある、あの嫌な静寂だ。体が勝手に、最...

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蒼い呼び声

月光が、古い傷痕をなぞる
20年という名の檻の中で
俺はすっかり、ただの飼い犬になり果てていた
名前を捨て、牙を隠し
穏やかな死を待つだけの、ただの影としてだが、この手紙を書き終えたとき
肺の奥で、眠っていたはずの獣が目を覚ました
静かに、だが確実に
氷点下の血が、再び熱を帯びて巡りだす街の雑踏に紛...

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影も落とさない街

街は、古びた映画のフィルムのように
俺の記憶を勝手に書き換えていた
あの角にあったジャズバーは
今じゃ無機質なコンビニに成り下がり
安酒の匂いの代わりに、洗剤の香りが漂う20年前、俺はこの街の影に溶けた
誰にも見つからないように
自分自身からも逃げ切るために
アスファルトに染み込んだ血と涙は
幾度も...

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