光の海が横に広がって、
3440ピクセル分の夕暮れが待っている。
RTX 4070が静かに息をして、
タイムラインの上で色が踊る。
32ギガバイトの記憶が、
ひとつの映像をそっと抱きしめる。
30万円。
夢の輪郭が、ちょうどそのくらいの重さだった。
曲面のガラスに映る自分の顔。
編...
光の海が横に広がって、
3440ピクセル分の夕暮れが待っている。
RTX 4070が静かに息をして、
タイムラインの上で色が踊る。
32ギガバイトの記憶が、
ひとつの映像をそっと抱きしめる。
30万円。
夢の輪郭が、ちょうどそのくらいの重さだった。
曲面のガラスに映る自分の顔。
編...
バカでいい、と思った朝
霧の中を歩いていた
賢い人は地図を持ち
わたしは空を見ていた
難しい言葉を知らなくて
会議の隅でうなずいた
でも夕焼けの色の名前は
百個ほど持っていた
バカは損だと誰かが言う
そうかもしれない、そうかもな
けれど川の流れる音に
立ち止まれるのは誰だろう
...
人は年を重ねると
経験を「知恵」と呼びたがる
だが知恵とは本来、
他者を沈黙させる技術ではなく
沈黙に耐える能力のことだ説教おじさんは
正論を愛しているのではない
正論によって
自分の時代の優位を保存したいだけだ「最近の若者は」
という文法には
いつも小さな恐怖が隠れている
更新...
五月の光は、ただ明るいだけで、何も約束しない。
さつきばれの空は、やけに澄んでいて、こちらの感情など透かしてしまう。
風は軽く、リネンの袖をすり抜ける。
何かを期待していた気配だけが、遅れて消えていく。
恋は、やはり無し。
その言葉は、思ったよりもやわらかくて、
少しだけ甘い...
今日もわたしは存在してしまった。
謝罪先が見当たらないので、紅茶を淹れた。
ダージリンではなかった、わたしが求めていたものは。
何だったのかは、不明。
鏡と十七分、対峙した。
負けた。
(鏡には目がない。)
雨が降った。
わたしへの雨だけが、わずかに文学的だった。
これを傲慢と呼ぶ...