Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

雨と風

雨はしづかに窓を叩き
風は夜の林を吹きすぎる
いつか読んだ古き書物のごと
寂しげなる音を立てつつ心に点る小さき火は
吹き通ふ風にかき消され
冷たき雨の雫となりて
草の葉の上に消えゆくあゝ 過ぎ去りし日々の幻影(まぼろし)よ
雨は密やかに降り注ぎ
風はすべてを連れ去りてゆく
このやるせなき孤独もろとも...

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白露と月

夜の深さに おもむろに
月は一筋の 光を投げかけ
草の葉の尖(うれ)に 宿る白露は
静かに 銀の雫を振るふお前は 何を夢みむとするのか
限りなき蒼い 空の合ひに
遠い国からの 便りのやうに
一つの影が 心に過ぎる風は過ぎ去る ――残されたものは
冷たい草の上の 小さな星と
温かい追憶の 幻ばかり
あ...

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白露の人 3

お話は、それから一週間ほど経ったころのことでございます。真理恵さんは、両手で小さな秋草の花束を抱えていました。それは、どこにでも咲いているような紫色の野菊と、薄紅色の秋桜(コスモス)でございました。「これ、土手にたくさん咲いておりましたの。眠さんはいつも、お一人で難しいお顔をして机に向かっていらっし...

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白露の人 2

お話は、まだ続くのでございます。虫の声を聞きながら、私はただ、縁側に腰を掛けて、自分の影法師をじっと見つめておりました。すると、おや、と思うことがございました。生垣の向こうから、一人の若い女の人が、こちらへ歩いてくるのでございます。絣(かすり)の着物をすっきりと着こなして、手には小さな風呂敷包みを持...

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白露の人

お話いたしましょう。九月も上旬を過ぎますと、あんなに猛々(たけしき)を振るっていた夏の太陽が、まるで急に世間の目を気にするようになった気弱な男みたいに、すうっと影を潜めてしまうものでございます。朝、庭の雑草の葉先に、ちいさな、真ん丸い真珠のような露の玉が、こっそり並んで腰掛けているのを見つけるように...

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