Nicotto Town ニコッとタウン

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告解室のバーボン

教会の扉を開けると、線香の匂いに混じって、わずかに安煙草の香りがした。
祭壇の前、影に溶けるように座っているのは、この街で唯一、俺の沈黙を理解する神父だ。「今夜の街は、いつもより少しだけブルースが騒がしいな」神父は振り返らずに言った。その声は、ハウリン・ウルフの低音よりも深く、静かに響く。
彼は聖書...

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灰の審判

奴らは自分の言葉に価値があると思い込み、法の守護者のような顔で座っている。
だが、その口から溢れ出るのは知恵ではない。
己が消えていく恐怖を埋めるための、救いようのない虚妄の残骸だ。「お前のために言っている」という、反吐の出るような甘い罠。
それは慈悲の衣を着た五欲の亡者だ。
若者の時間を、自分の存...

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涅槃の引き金

したり顔で語る奴の背後に、餓鬼の影を見た。
自分の正しさを喰らわなければ生きていけない、哀れな老いぼれの空腹だ。
経験という名の弾丸を撃ち尽くし、空になったシリンダーを誇らしげに見せつける。
だが、その銃口から漂うのは、救いようのない自尊心の焦げた臭いだけだ。この世は五蘊皆空。
握りしめた栄光も、誰...

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業(カルマ)の硝煙

年を重ね、積み上げた経験という名の我執。
奴らはそれを上等な琥珀色の酒だと信じ、若者のグラスに勝手に注ぎ込む。
だが、その味は無明の闇よりなお苦く、ただの「迷惑」という名の毒に過ぎない。「俺の教えを聴け」というそのしたり顔。
それは真理から最も遠い場所にある慢心の仮面だ。
己の過去を聖書(バイブル)...

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瓦礫の上の航路

地図はもう、ただの紙屑になった。
昨日までの正解が、今日は誰かを傷つける刃に変わる。俺たちが進むべき道は、
花に囲まれた大通りじゃない。
オイルに汚れ、錆びついた手摺りを掴みながら進む、
狭く、暗い階段だ。「誰にも支配されない火」を、この手の中に灯すこと。
そのために、今は膝をつき、泥水をすする。
...

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