Nicotto Town ニコッとタウン

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  最後の聖域

奴らが並べる「大義」や「正解」の山を、俺はただの瓦礫として眺めてきた。あれこれと飾り立て、自分を高く見せようとする輩が、
土壇場で真っ先に捨て去るのが、その「言葉」だ。私がこの胸の奥、誰にも触れさせない場所に隠し持っているのは、
たった一行、これ以上削りようのない剥き出しの真実。自業自得、それだけだ...

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孤高の分水嶺

群れを成さなければ息もできない奴らが、
「孤独は寂しい」と、したり顔で宣う。
だが、奴らが恐れているのは静寂じゃない。
言葉という装飾を剥ぎ取られた、
「裸の自分」と向き合うことの恐怖だ。俺にとって、独りでいることは祈りに似ている。
他人の視線という不純物を排し、
自分の魂の輪郭を、暗闇の中でなぞり...

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泥濘の王座

奴は今日も、いかに自分が不運であるかを丁寧に語り出す。
不遇な育ち、裏切りの数々、癒えることのない心の傷。
まるで世界中の不幸せを独り占めしているかのような、
湿り気を帯びた、誇らしげな独白だ。「俺ほど辛い思いをした奴はいない」
その言葉の裏で、奴は舌なめずりをしている。
不幸という名の通貨を使って...

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追憶、墜落不能

別れたことに意味を持たせるなら、
俺は今頃、くたびれた背広を着て、
平穏な絶望の中に足を埋めていなきゃならない。
だが、どうだ。
俺の足は今も、浮いたままだ。お前が必死に俺を地上へ引き戻そうとした、あの「喫茶ウミノ」の午後。
俺が夢を捨てなかったから、俺たちは他人になった。
お前を失ってまで守り抜い...

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遠い追憶3

記憶という名の地図が白く塗りつぶされ、
見えない敵がその体を蝕んでいっても、
母は、最後まで自分を見失わなかった。その証拠が、この庭に咲き誇る赤いバラだ。
言葉が指先からこぼれ落ち、景色が霞んでいく中で、
母が土を耕し、注ぎ続けた「愛」という名の熱量。
それは病魔ですら、決して奪うことのできない聖域...

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