Nicotto Town ニコッとタウン

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失はれた設計図 ――私は存在しない幻影

Ⅰ.風のしらべ(序奏)風が吹いている、見知らぬ街の角で
私はそこにいないのに、私はそこに立たされる
淡いパステルの空に、一羽の鳥が消えるやうに
私の存在は、ただの「さよなら」の余韻にすぎない。(あなたは、私の肩に手を置こうとする
 けれど、指先は夕闇をすり抜けてゆくばかり)それは しあはせな 幻影だ...

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五月の月


青い 玻璃(はり)の夜を 風がわたる
樹々の梢(こずえ)が さざめいて
見えない指さきが そつと
空の頁(ぺえじ)を めくつてゆく窓をあけて 待つてゐたのだ
おまへのやうな しづかな光が
庭の隅の ヒアシンスの影を
やはらかく なぞるのをああ 五月の月を ゼリーにして
銀のさじで すくへたなら!
...

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